開示要約
モバイルファクトリーは2026年8月7日、第26期中間連結会計期間(2026年1月〜6月)の半期報告書を提出した。売上高は前年同期比1.8%増の1,686,524千円、営業利益は同2.5%増の561,342千円、親会社株主に帰属する中間純利益は同0.4%増の387,060千円。1株当たり中間純利益は52円80銭から58円48銭へ10.8%増えた。 主力の位置情報連動型ゲーム「駅メモ!」を擁するモバイルゲーム事業は売上高1,568,556千円(同2.7%増)、セグメント利益475,575千円(同4.7%増)。4月から隔月開催を始めたアクセサリーガチャと新商材シーズンパスが想定を大きく上回った一方、第2四半期(4〜6月)は既存ガチャ等が想定を下回り減収となった。コンテンツ事業は117,968千円(同9.2%減)と縮小が続く。 自己株式は1月29日決議分643,200株(801,562千円)を取得し、3月31日付で100万株を消却した。7月24日には1株25円(総額162,345千円)の中間配当を決議し、前年同期の20円から増額した。現金及び現金同等物は681,605千円に減少し、自己資本比率は76.4%。Suishow株式会社の元株主からの261,120千円の反訴が係属中で、今後の焦点となる。
影響評価スコア
🌤️+1i売上高1,686,524千円(前年同期比1.8%増)、営業利益561,342千円(同2.5%増)と増収増益を確保した。売上原価が801,715千円から751,328千円へ減り売上総利益は935,195千円へ改善した一方、広告宣伝費が152,439千円へ膨らみ販管費は307,690千円から373,853千円に増加。中間純利益は387,060千円(同0.4%増)にとどまり、伸び率は総じて小幅である。
中間配当は1株25円(総額162,345千円)で前年同期の20円から5円の増額。加えて1月29日決議の自己株式643,200株(801,562千円)を取得し、3月31日付で100万株を消却して発行済株式総数は7,925,495株となった。財務活動によるキャッシュ・フローは972,526千円の支出で、うち自己株式取得が801,562千円を占める。
モバイルゲーム事業は「駅メモ!」で4月から隔月開催のアクセサリーガチャと新商材シーズンパスが想定を大きく上回り、売上高1,568,556千円(前年同期比2.7%増)を確保。アプリ外課金ショップの利用率伸長でプラットフォーム手数料が減った。一方でコンテンツ事業は課金会員減で117,968千円(同9.2%減)と縮小し、駅メモ!への依存が一段と高まった。
増収増益と中間配当25円への増額は株価の支えとなる材料だが、中間配当は7月24日の取締役会で決議済みであり、半期報告書自体の新規情報は限定的。売上高の伸びが1.8%と小幅で、第2四半期単独では減収となった点は上値を抑える要因となる。1株当たり中間純利益58円48銭への10.8%増も、主因は自己株式取得による株数減少にある。
Suishow株式会社の元株主で現代表取締役でもある片岡夏輝氏から、株式譲渡契約の追加対価261,120千円を求める反訴を東京地方裁判所に提起されており係属中。会社は支払義務を負わないとするが連結業績への影響は未確定。Suishow事業はセグメント損失2,366千円が続く。期中レビューでの指摘はなく自己資本比率は76.4%。
総合考察
総合スコアを最も押し上げたのは株主還元である。中間配当25円は前年同期の20円から25%の増額であり、643,200株・801,562千円の自己株式取得と100万株の消却を合わせると、還元の強度は事業の伸び率を大きく上回る。1株当たり中間純利益が10.8%増と売上高の1.8%増を大きく超えたのはこの株数削減が効いているためで、利益の絶対額ではなく1株価値の押し上げが主たるドライバーになっている。 事業側の伸びは緩やかだ。第2四半期単独が既存ガチャの想定未達で減収に転じており、シーズンパスやアクセサリーガチャといった新商材が既存商材の減衰をどこまで埋め続けられるかが残る論点となる。前期は実効税率が57.3%まで跳ね上がり通期純利益が488,458千円へ落ち込んだが、今回の中間純利益387,060千円は既にその約8割に達しており、税負担が平常化すれば通期の利益水準は切り上がる余地がある。 注視点は下期の新商材の継続貢献度と、片岡氏による2.61億円の反訴の帰趨。現金及び現金同等物は681,605千円まで細ったが、定期預金を含む手元資金と自己資本比率76.4%が還元余力を支える。