EDINET半期報告書-第79期(2026/01/01-2026/12/31)🌤️+1↑ 上昇確信度62%
2026/08/14 14:02

日本抵抗器、中間増収10.7% 営業赤字15百万円に縮小

開示要約

株式会社日本抵抗器製作所が第79期中間連結会計期間(令和8年1月1日〜6月30日)の半期報告書を提出した。売上高は3,026百万円で前年同期比10.7%増、営業損失は15百万円(前年同期は145百万円の損失)、経常損失は48百万円(同172百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は53百万円(同194百万円)へいずれも縮小した。 増収の要因として、半導体製造装置用電子機器とセンサー関連製品の売上増加、顧客での在庫調整の改善による受注回復を挙げている。製品群別では電子機器928百万円、ハイブリッドIC888百万円、抵抗器806百万円、ポテンショメーター403百万円。地域別は日本国内2,325百万円、アジア497百万円、欧州192百万円だった。 特別利益に142百万円を計上し、税金等調整前中間純利益は94百万円と前年同期の192百万円の損失から転換した。総資産は7,367百万円、純資産は1,727百万円、は16.0%(前期末16.2%)。現金及び現金同等物は348百万円増の1,808百万円となった。 令和8年8月6日の取締役会で1株15円、総額18,558千円のを決議し、支払開始日は令和8年9月14日。中間期の研究開発費は188百万円で、仰星監査法人の期中レビューを受けている。今後の焦点は下期の受注動向となる。

影響評価スコア

🌤️+1i
業績インパクトスコア +2

売上高3,026百万円(前年同期比10.7%増)に対し売上総利益は710百万円と前年同期の533百万円から増加し、営業損失は145百万円から15百万円へ89%縮小した。半導体製造装置用電子機器とセンサー関連製品の伸長に加え、販売価格への転嫁と生産性向上による原価低減が寄与した形だ。経常損失48百万円、親会社株主に帰属する中間純損失53百万円と赤字自体は残るが、令和7年12月期通期の純損失376百万円からの改善ペースは速い。

株主還元・ガバナンススコア +1

令和8年8月6日の取締役会で1株15円・総額18,558千円の中間配当を決議し、前年同期の中間配当15円と同水準を維持した。利益剰余金が前期末の△184百万円から△250百万円へ悪化するなかでの配当継続であり、還元姿勢の一貫性は下支え材料になる。一方、自己資本比率は16.0%と前期末16.2%から低下し、非支配株主持分548百万円を除く株主資本は677百万円にとどまるため、増配余地は限定的とみられる。

戦略的価値スコア +1

脱炭素社会への取り組みとして欧州・中国市場の自動車関連向け電子部品と産業機器市場向け電子部品の受注拡大、高品質・高信頼性が求められる市場への販路拡大を進めるとしている。中間期の研究開発費は188百万円。製品群別では電子機器が739百万円から928百万円、ポテンショメーターが339百万円から403百万円へ伸びる一方、ハイブリッドICは917百万円から888百万円へ減少し、成長ドライバーの偏りが残る。

市場反応スコア 0

本書類は令和8年8月6日の中間配当決議を経た8月14日の提出で、業績数値の骨格は先行して市場に伝わっている可能性が高く、開示単独での新規情報は限定的だ。一方で発行済株式数は1,240,000株と少なく、令和8年7月1日付で公衆縦覧に供された大量保有報告書に株式会社SpicyCompanyが62,100株・5.01%を保有と記載された点が需給面の変数となる。当社は実質所有株式数を確認できないとしている。

ガバナンス・リスクスコア -1

自己資本比率16.0%、利益剰余金△250百万円と資本基盤は薄く、短期借入金2,316百万円・長期借入金1,722百万円を抱え支払利息は前年同期の36百万円から41百万円へ増加した。税金等調整前中間純利益94百万円は投資有価証券売却益142百万円という一過性要因に支えられている。前年同期に計上した連結子会社・日本抵抗器大分製作所の元従業員による現金私的流用事案に伴う過年度決算訂正関連費用20百万円は、当中間期には発生していない。

総合考察

総合スコアを最も押し上げたのは業績インパクトだ。売上高10.7%増に対し営業損失が145百万円から15百万円へ89%縮小した点は、販売価格への転嫁と原価低減が数量回復と噛み合い始めた証左で、令和7年12月期の営業損失109百万円・純損失376百万円という着地からの方向転換を示す。 対してガバナンス・リスクが唯一のマイナス要因となった。税金等調整前中間純利益94百万円のうち142百万円は投資有価証券の売却益であり、これを除けば税前損益はなお赤字圏にある。16.0%・利益剰余金△250百万円という薄い資本に対し借入金は4,000百万円規模で、支払利息は41百万円へ増えている。5視点で唯一方向が食い違うのはこの資本・資金繰り面であり、収益改善が続いても財務レバレッジの重さは当面残る。 投資家が次に確認すべきは3点だ。下期に営業黒字を確保できるか、前年同期比で減少したハイブリッドICが戻るか、令和8年12月期に年間25円の配当を維持できるか。半導体製造装置向けとセンサー関連の受注動向が鍵を握る。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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