開示要約
ヤーマン株式会社が第53期中間連結会計期間(2026年1月1日〜6月30日)の半期報告書を提出した。売上高は13,725百万円、営業利益は68百万円、経常利益は202百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は132百万円となった。前中間連結会計期間(2025年5月1日〜10月31日)は営業損失1,160百万円、中間純損失1,196百万円だったが、同社は決算期変更により期間が異なるため対前年同中間期比較を行っていない。 セグメント別では海外部門の売上高が5,435百万円で最大となり、セグメント利益は331百万円。店販部門は売上高3,906百万円・利益1,111百万円、直販部門は3,019百万円・766百万円、通販部門は1,191百万円・413百万円だった。中国では2026年4月に上海へ連結子会社を設立し、5月からECプラットフォームでのBtoC事業を自社運営に切り替えた。 総資産は27,191百万円、純資産24,348百万円、89.5%。営業活動によるキャッシュ・フローは売上債権の2,509百万円減少などにより1,426百万円の収入となり、現金及び現金同等物は15,640百万円へ増加した。8月14日の取締役会で1株4.25円、総額233百万円のを決議した。今後の焦点は2028年12月期に売上高500億円・営業利益50億円以上とする中期経営計画目標への進捗となる。
影響評価スコア
🌤️+1i売上高13,725百万円に対し営業利益68百万円、経常利益202百万円、中間純利益132百万円と黒字を確保し、前中間期の営業損失1,160百万円から転換した。もっとも営業利益率は0.5%にとどまり、経常利益202百万円には持分法による投資利益50百万円と受取配当金37百万円の営業外収益が寄与している。本業の収益力回復はなお道半ばである。
2026年8月14日の取締役会で1株当たり4.25円、総額233百万円の中間配当を決議し、8月26日から支払を開始する。3月に支払った期末配当261百万円と合わせると配当総額は中間純利益132百万円を上回り、利益剰余金は127百万円減少した。自己資本比率89.5%の厚い資本が還元維持の支えとなっている。自己株式の追加取得は本開示に記載がない。
主力の美顔器カテゴリで富士経済の調査において8年連続でシェア1位を獲得し、YA-MAN THE MIYABIやブルーグリーンマスク リフトが牽引した。中国では2026年4月設立の上海子会社を通じ、5月からECプラットフォームでのBtoC事業を自社運営へ転換し6月の618セールを取り込んだ。海外部門の売上5,435百万円は4部門で最大となった。
半期報告書は決算開示に続く法定書類で新規性は限定的だが、営業利益68百万円への黒字転換と1株4.25円の中間配当決議が同日付で確認できる。販売費及び一般管理費は7,833百万円から7,816百万円とほぼ横ばいで、うち広告宣伝費は3,417百万円から3,137百万円へ減少、前中間期に71百万円計上したのれん償却額は当中間期には生じていない。
Forvis Mazars Japan有限責任監査法人の期中レビューでは、中間連結財務諸表が適正に表示していないと信じさせる事項は認められなかった。事業等のリスクや経営方針に重要な変更はなく役員の異動もない。一方で大株主は山﨑静子氏17.31%、山﨑貴三代氏11.27%など創業家関係が上位を占め、上位10名で55.76%と保有が集中している。
総合考察
総合判断を最も押し上げたのは業績インパクトと戦略的価値である。営業損益が前中間期の1,160百万円の損失から68百万円の利益へ転じた主因は、販売費及び一般管理費が7,833百万円から7,816百万円とほぼ横ばいに抑えられる一方で売上総利益が6,673百万円から7,885百万円へ拡大した点にあり、コスト削減よりも売上回復による営業レバレッジが効いた構図と読める。ただし営業利益率0.5%は薄く、2028年12月期に売上高500億円・営業利益50億円以上とする中期目標に対し、当中間期の売上を単純に2倍しても274億円規模にとどまる。 5視点の方向は揃うが強度には差がある。海外部門は売上5,435百万円で最大セグメントとなった半面、セグメント利益は331百万円と店販部門の1,111百万円を大きく下回り、規模拡大が利益に直結していない。中国の代理店モデルからBtoC自社運営への転換が下期の粗利率にどう反映されるかが分岐点となる。 還元面では4.25円を維持したものの配当総額が中間純利益を上回り、利益剰余金は127百万円減少した。現金15,640百万円と89.5%が当面の支えとなる。注視点は2026年12月期通期の着地と、618セール以降の中国EC売上が下期にどこまで積み上がるかである。