EDINET半期報告書-第18期(2026/01/01-2026/12/31)-2↓ 下落確信度75%
2026/08/14 15:38

ジェイ・イー・ティ、上期減収も純損失半減 上場猶予期間入り

開示要約

株式会社ジェイ・イー・ティが第18期の半期報告書を提出した。中間連結会計期間(2026年1月1日〜6月30日)の売上高は61億83百万円で前年同期比86.5%、営業損失5億74百万円(前年同期は12億75百万円の損失)、経常損失6億36百万円(同13億42百万円の損失)、親会社株主に帰属する中間純損失10億63百万円(同21億28百万円の損失)を計上した。1株当たり中間純損失は81円05銭。 中国の半導体メーカーと韓国メモリーメーカー向け洗浄装置の立上が完了し売上計上された一方、米国で立上中の韓国ファウンドリ向け装置が下期売上となり減収した。地域別では米国向けが6億82百万円から5百万円に減少し、日本向けは1億21百万円から10億8百万円に増加した。売上総利益は75百万円から7億38百万円に拡大したが、部材等の棚卸評価損等により営業段階で損失となった。 特別損失には過年度決算訂正関連費用4億88百万円を計上した。同社は2026年6月18日付で東京証券取引所から宣誓書違反による再審査に係る猶予期間入りと上場契約違約金2,880万円の徴求に関する通知を受領し、猶予期間は2027年6月18日までとなる。 中間期末の純資産は87億35百万円、は44.9%(前期末49.8%)。当中間期の配当金支払はない。今後の焦点は猶予期間内の審査申請対応と下期の装置売上計上である。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア 0

売上高61億83百万円は前年同期比86.5%と減収だが、売上総利益は75百万円から7億38百万円へ拡大し、営業損失は12億75百万円から5億74百万円、中間純損失は21億28百万円から10億63百万円へ縮小した。減収は米国で立上中の韓国ファウンドリ向け装置が下期売上となった影響で、期ずれの性格が強い。ただし部材等の棚卸評価損や受注損失引当金6億17百万円が残り、赤字脱却は下期の装置売上計上次第となる。

株主還元・ガバナンススコア -3

当中間連結会計期間の配当金支払は該当事項なしとされ、前年同期に実施した1株6円・総額78百万円の配当は今中間期には行われていない。利益剰余金は55億61百万円から44億99百万円へ減少し、純資産も97億20百万円から87億35百万円に縮小した。加えて東京証券取引所への上場契約違約金2,880万円の支払いを求められており、株主還元余力とガバナンス面の双方で負担が重い状況にある。

戦略的価値スコア +1

半導体業界は生成AI関連需要を背景にAIデータセンター向け先端ロジックとHBM向け設備投資が高水準で推移し、2nm世代や先進パッケージングへの投資も拡大していると記載された。同社は岡山県里庄町の既存本社工場に総額20億円のデモルームと10億円のデモ装置を計画し、有形固定資産は7億86百万円増の19億38百万円となった。ただしデモ装置の完了予定は2027年4月へ変更され、投資回収は後ろ倒しとなる。

市場反応スコア -2

東京証券取引所は2026年6月18日から2027年6月18日までを再審査に係る猶予期間に指定しており、期間内にスタンダード市場の新規上場基準に準じた基準への適合が認められなければ上場廃止となる可能性が残る。この不透明感は、中間純損失が21億28百万円から10億63百万円へ半減した業績改善材料を打ち消す方向に働きやすい。筆頭株主が自己株式を除く発行済株式の66.34%を保有する点も需給の振れを大きくしうる。

ガバナンス・リスクスコア -4

過年度に不適切な会計処理が行われ、新規上場申請時に提出した宣誓書に違反する事実が認められたとして、東京証券取引所から再審査に係る猶予期間入りの通知を受けた。2026年4月30日付で特別調査委員会の調査報告書を受領し、5月29日付で過年度決算を訂正、関連費用4億88百万円を特別損失に計上している。再発防止策や内部統制強化が計画どおり定着しない場合、上場維持や取引先・金融機関との関係に影響が及ぶと明記されている。

総合考察

総合スコアを最も押し下げたのはガバナンス・リスクである。過年度の不適切会計と新規上場申請時の宣誓書違反により2027年6月18日までの再審査猶予期間に指定された事実は、単年度の損益より重い。適合が認められなければ上場廃止に至るため、収益力の議論以前に上場の継続性そのものが論点となる。 一方で業績は逆方向を示す。売上総利益が75百万円から7億38百万円へ改善し、中間純損失が半減した点は、採算の悪い案件の消化が進んだことを示唆する。減収も米国で立上中の韓国ファウンドリ向け装置の下期ずれ込みが主因で、需要の消失ではない。この相反が総合スコアを大幅なマイナスではなく中程度に留めている。 財務面ではが49.8%から44.9%へ低下し、短期借入金は5億円から14億円へ増加した。営業キャッシュ・フローは7億31百万円の獲得を維持する一方、設備投資により投資キャッシュ・フローは8億6百万円の支出に転じ、資金余力は細っている。 注視点は、下期に計上予定の韓国ファウンドリ向け装置の売上時期、2027年6月18日までの審査申請と市場区分変更の判断、6億17百万円の追加計上の有無である。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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