EDINET訂正四半期報告書-第29期第2四半期(2024/01/01-2024/03/31)-2↓ 下落確信度75%
2026/08/14 17:15

不適切会計で四半期報告書を再訂正、純資産は△41.7億円

開示要約

株式会社アドバンスクリエイトは、第29期第2四半期(2024年1月1日〜3月31日)の四半期報告書について、2025年2月28日に提出したをさらに訂正する報告書を提出しました。同社と広告代理店事業を行う完全子会社の株式会社保険市場において、過年度の一部の広告取引やソフトウェアの資産計上等で不適切な会計処理が行われていた疑義が発覚し、の調査報告書を2026年7月31日に受領したことを受けた対応です。 訂正後の第2四半期連結累計期間(2023年10月1日〜2024年3月31日)は、売上高4,121百万円(前年同期比22.0%減)、営業損失210百万円、経常損失203百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失547百万円です。保険代理店事業で328百万円を特別損失に計上しています。 財政状態は総資産8,331百万円に対し負債合計12,503百万円で、純資産は△4,171百万円(前連結会計年度末は△3,232百万円)、自己資本比率は△50.1%です。売上高の訂正に伴い、債権流動化に係る調整勘定(負債)を固定負債に4,445百万円計上しています。 訂正後の四半期連結財務諸表はあおい監査法人の四半期レビューを受けています。今後の焦点は、残る過年度開示の訂正範囲と財務基盤の立て直しです。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア -2

訂正後の第2四半期連結累計期間は売上高4,121百万円(前年同期比22.0%減)、営業損失210百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失547百万円。主力の保険代理店事業が売上2,801百万円(同31.9%減)・営業損失675百万円と落ち込み、同事業で減損損失328百万円を特別損失に計上した。ASP事業の売上146百万円(同17.0%増)やメディア事業の営業利益249百万円が下支えするにとどまる。

株主還元・ガバナンススコア -3

訂正後の純資産は△4,171百万円、1株当たり四半期純損失は24.98円と株主資本の実態が下振れした。一方で当期間には1株17.50円・総額394,707千円の配当を実施し、2024年5月24日開催予定の取締役会でも同額の配当を決議する予定と記載されている。いずれも配当原資に資本剰余金が含まれ、還元の原資構成が通常の利益配当とは異なる形になっている。

戦略的価値スコア -1

本開示は過年度の会計処理の訂正が主眼で、事業の内容や主要な関係会社に重要な変更はなく、経営方針・経営戦略等にも重要な変更はないと記載されている。オンライン面談システム「Dynamic OMO」や保険業界共通プラットフォーム「ACP」のサブスクリプション展開という従来施策の継続にとどまり、ASP事業の売上146百万円(前年同期比17.0%増)が数少ない伸長領域である。

市場反応スコア -2

提出日は2026年8月14日で、訂正対象は2024年3月末までの2年以上前の実績にあたる。第三者委員会の調査報告書受領(2026年7月31日)を受けた一連の訂正開示の一部であり、訂正後の純資産△4,171百万円・自己資本比率△50.1%という財政状態が改めて示された。同社は東京証券取引所プライム市場のほか福岡・札幌の両証券取引所に上場している。

ガバナンス・リスクスコア -4

当社および広告代理店事業を行う完全子会社の株式会社保険市場において、過年度の一部の広告取引やソフトウェアの資産計上等で不適切な会計処理が行われていた疑義が発覚し、第三者委員会の調査報告書を2026年7月31日に受領した。2025年2月28日提出の訂正報告書をさらに訂正する二段階の訂正であり、訂正後財務諸表のレビューは前任の桜橋監査法人からあおい監査法人に引き継がれている。

総合考察

総合スコアを最も押し下げたのはガバナンス・リスクである。広告取引とソフトウェアの資産計上という収益・費用の両面に疑義が及び、2025年2月28日提出のをさらに訂正する二段階の訂正となった点、レビューを担う監査法人が交代した点は、過年度開示全体の信頼性を測りにくくする。 業績面では営業損失210百万円・純損失547百万円と前年同期(317百万円・931百万円の損失)から赤字幅自体は縮小しており、5視点のうち業績インパクトとガバナンス・リスクでは負の強さに差がある。ただし純資産△4,171百万円・自己資本比率△50.1%という訂正後の財政状態に加え、短期借入金が900百万円から2,512百万円へ膨らみ当座貸越の未実行枠が688百万円まで細っている点は、資金繰りの余裕度を見るうえで軽視できない。この局面で資本剰余金を原資に含む1株17.50円の配当を続けている点も、還元方針の持続性という論点を残す。 注視すべきは、の指摘を受けた残る過年度開示の訂正がどこまで及ぶか、債権流動化に係る調整勘定(負債)4,445百万円がどう解消されるか、そして次に開示される直近期の純資産水準である。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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