EDINET有価証券報告書-第22期(2025/04/01-2026/03/31)🌤️+2↑ 上昇確信度70%
2026/06/26 15:49

マネックスG第22期、税引前益157億円で黒字転換・年間配当30.70円

開示要約

マネックスグループの第22期(2025年4月~2026年3月)連結業績は、営業収益が83,606百万円(前期比13.3%増)、税引前利益が15,758百万円(前期は4,626百万円の損失)、親会社所有者帰属当期利益が10,914百万円(前期は5,067百万円の損失)と黒字転換した。1株当たり当期利益は43円41銭。 セグメント別では、証券事業がTradeStationの取引拡大で営業収益54,462百万円と過去最高を更新しセグメント利益11,718百万円(9.4%増)。AM・WM事業はマネックス・アクティビスト・ファンドの成功報酬やWestfield持分法適用化で利益6,135百万円(前期281百万円)へ急伸した。クリプトアセット事業は前期のコインチェック上場関連費用が剥落し、セグメント損失539百万円(前期12,948百万円の損失)まで縮小した。 配当は期末15.40円、中間15.30円と合わせ年間30.70円。子会社Coincheck Group N.V.はKDDIへを行い、当社保有比率は83.6%から71.1%へ低下しKDDIが14.9%を保有する見込み。総会では定款変更3件と取締役11名(社外7名)選任を付議し、グループはROE15%を目標に掲げる。

影響評価スコア

🌤️+2i
業績インパクトスコア +3

第22期は営業収益83,606百万円(13.3%増)、税引前利益15,758百万円と前期の4,626百万円の損失から黒字転換し、親会社所有者帰属当期利益も10,914百万円へ回復した。証券事業が過去最高の営業収益を計上し、AM・WM事業の成功報酬が利益を押し上げたほか、前期に重荷だったクリプト事業の上場関連費用が剥落した点が業績改善を牽引しており、損益の振れ幅が大きいビジネスモデルながら今期は明確な増益局面にある。

株主還元・ガバナンススコア +2

第22期の年間配当は中間15.30円と期末15.40円で合計30.70円。業績連動報酬は親会社所有者帰属当期利益の2%を目途とし、執行役へのクローバック方針も導入済みで還元と規律の両面が整備されている。総会では基準日を3月31日から6月30日へ変更し有価証券報告書精査後の対話を促す定款変更や、バーチャルオンリー総会を可能とする変更を付議しており、株主との対話強化に前向きな姿勢が示されている。

戦略的価値スコア +3

証券・クリプト・資産運用を束ねる事業ポートフォリオが整い、ROE15%を目標に掲げる。マネックス証券はNTTドコモ提携で2026年3月末の預かり資産が10.8兆円に到達し、AM・WMはMAM運用残高1兆1,854億円(71.2%増)とWestfield持分法適用化で収益基盤を拡大した。クリプトはCCGのナスダック上場後のM&Aやメルコイン提携で機関投資家対応を強化しており、ストック収益の積み上げによる成長戦略が具体化している。

市場反応スコア +1

本書面は招集通知に含まれる事業報告で、黒字転換と年間配当30.70円、各セグメントの改善が確認できる内容だが、サプライズとなる新規業績予想や増配方針は示されていない。クリプト取引代金は取引所で前期比21.3%減と環境依存度が高く、TradeStationも為替や取引量に左右される。総じて業績回復は織り込まれやすいが、相場環境次第で収益が大きく振れる点が市場の評価を分ける要素となる。

ガバナンス・リスクスコア +1

指名委員会等設置会社として取締役11名のうち社外7名を維持し、定款変更で招集権者・議長を代表執行役兼務取締役に限定しない柔軟化を図る。一方、子会社CCGへのKDDI第三者割当増資で当社保有比率は83.6%から71.1%へ低下し、暗号資産事業に伴うサイバーセキュリティや相場変動リスクも明示されている。ガバナンス体制は強固だが、海外子会社や暗号資産領域に固有のリスク管理が継続課題となる。

総合考察

総合スコアを最も押し上げたのは業績インパクトと戦略的価値である。第22期は税引前利益15,758百万円で前期の4,626百万円の損失から黒字転換し、証券事業の過去最高営業収益54,462百万円とAM・WM事業の利益6,135百万円(前期281百万円)が増益を牽引した。前期にクリプト事業へ計上された上場関連費用の剥落で損失が539百万円まで縮小した点も寄与が大きい。 一方で市場反応・ガバナンスは中立寄りとした。クリプト取引代金が取引所で前期比21.3%減と環境依存が強く、TradeStationも取引量・為替に左右されるため収益の振れ幅は大きい。CCGへのKDDIによる保有比率低下(83.6%→71.1%)は資本提携の前進である半面、連結への影響を見極める必要がある。 投資家が注視すべきは、ROE15%目標に向けたAM・WMのストック収益の継続拡大と、マネックス証券のドコモ提携による預かり資産10.8兆円の伸長、そしてクリプト相場環境の動向である。次回以降の配当方針と基準日変更後の総会運営も確認材料となる。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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