EDINET有価証券報告書-第18期(2025/04/01-2026/03/31)☁️0→ 中立確信度60%
2026/06/23 12:18

LOIVE、上場初年度は増収減益 売上114億円で純益31%減

開示要約

女性向けブティック型フィットネスを展開する株式会社LOIVEが、東証グロース上場後初となる第18期(2025年4月~2026年3月)の有価証券報告書を提出しました。売上高は11,421百万円と前年同期比34.5%増と大きく伸びた一方、営業利益は722百万円(同28.1%減)、経常利益は642百万円(同31.0%減)、当期純利益は343百万円(同31.4%減)と、増収ながら大幅な減益となりました。 減益の主因は、拡大するピラティス市場でシェアを取りにいくための先行投資です。当期はマシンピラティス専門スタジオ「ピラティスK」を45店舗出店するなど計50店舗を新規開設し、期末店舗数は全国200店舗に達しました。設備投資総額は1,753百万円に上り、広告宣伝費も積極的に投下したことが利益を圧迫しています。物販売上比率は7.6%(前年同期比+0.8%)まで伸長しました。 財務面では、2025年4月24日の東証グロース上場に伴う公募増資で345百万円を調達したこともあり、純資産は2,345百万円(前期1,636百万円)へ拡大し、は25.6%と前期の20.7%から改善しました。特別損失には81百万円が含まれ、税引前当期純利益は555百万円となりました。今後の焦点は、先行投資で広げた200店舗網の採算化とピラティス市場での競争激化への対応です。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア 0

売上高は11,421百万円(前年同期比34.5%増)と高成長を維持した一方、営業利益722百万円(28.1%減)・当期純利益343百万円(31.4%減)と増収減益に転じた点が評価の分かれ目です。減益はピラティスK45店舗を含む50店舗出店と広告宣伝の先行投資が要因で、売上総利益自体は4,095百万円(24.0%増)と伸びており、トップライン成長と投資フェーズの利益圧縮が併存する構図です。EPSは40.59円から27.02円へ低下しました。

株主還元・ガバナンススコア -1

配当に関する記載は本開示になく、株主還元の具体策は確認できません。上場初年度の公募増資345百万円と新株予約権行使20百万円で発行済株式は12,893,871株となり希薄化要因を含みます。ガバナンス面では取締役を6名から4名へ減員する選任議案が付議され、代表取締役前川氏が資産管理会社Ayaka分を含め持株比率で親会社等に該当する点、社外取締役の在任が7年9ヶ月に及ぶ点が論点です。

戦略的価値スコア +1

拡大するピラティス市場でのシェア最大化を掲げ、ピラティスK45店舗の集中出店で全国200店舗網を構築した点は中長期の成長ドライバーです。加えて女性マネジメントの知見を体系化したHR事業「ミッションズ」を新たに立ち上げ、物販比率も7.6%へ伸ばすなど収益源の多角化を進めています。上場で得た資金と調達余力を成長投資に振り向ける戦略の実行局面にあり、先行投資の回収が今後の企業価値を左右します。

市場反応スコア 0

本開示は招集通知・事業報告を含む有価証券報告書であり、業績の増収減益という事実は既に市場が織り込んでいる可能性が高く、新規のサプライズ材料は限定的です。上場初年度の成長率34.5%増を評価する見方と、営業減益・ROE低下(36.1%→17.2%)を嫌気する見方が交錯しうる内容で、株価方向感は中立的と判断されます。今後は四半期ごとの既存店・新店採算の開示が反応材料になります。

ガバナンス・リスクスコア 0

監査法人・監査役会はいずれも適正意見・相当との結論で、継続企業の前提に関する記載もなく、財務報告面のリスクは限定的です。一方、店舗急拡大に伴う競合の出店加速・広告強化で競争が激化しており、対処すべき課題として人財採用・育成と社内管理体制の強化を自ら挙げています。先行投資の採算悪化や出店ペースと人員確保の不整合が顕在化した場合、収益変動リスクとなり得ます。

総合考察

総合スコアを最も動かしたのは業績インパクトと戦略的価値の綱引きです。売上は前年同期比34.5%増の11,421百万円と高成長を続ける一方、営業利益は28.1%減の722百万円、純利益は31.4%減の343百万円と、ピラティスK45店舗を含む50店舗出店(設備投資1,753百万円)と広告宣伝の先行投資が利益を圧迫しました。EDINET DBの時系列でもROEは前期36.1%から17.2%へ、EPSは40.59円から27.02円へ低下しており、明確に投資フェーズへ移行したことが読み取れます。もっとも、上場に伴う公募増資345百万円で純資産は2,345百万円へ増え、は20.7%から25.6%へ改善しており、財務体質そのものは前進しています。成長期待(戦略的価値+1)と収益性後退(株主還元-1)の方向が相反するため総合は中立としました。投資家が注視すべきは、2027年3月期に向けて200店舗網の既存店採算とピラティスKの新店立ち上がりが利益回復につながるか、また競争激化のなかで広告投資対効果が改善するかで、次回以降の四半期開示での営業利益率の底打ちが最大の焦点です。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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