EDINET有価証券報告書-第47期(2025/04/01-2026/03/31)🌤️+2↑ 上昇確信度70%
2026/06/26 11:30

大栄環境、第47期は増収増益で純利益158億円・過去最高更新

開示要約

大栄環境は第47期(2025年4月〜2026年3月)の定時株主総会招集通知で、通期の連結業績と事業報告を開示しました。売上高は87,855百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は22,189百万円(同3.0%増)、経常利益は22,427百万円(同4.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15,845百万円(同10.3%増)で、売上高・営業利益はともに過去最高となりました。 セグメント別では主力の環境関連事業が売上高85,248百万円(同10.0%増)と全体の97%を占め、廃棄物受入量は2,353千トン(同7.1%増)、汚染土壌受入量は464千トン(同38.2%増)に拡大しました。2025年11月にした株式会社スカラベサクレによる九州エリアでの受入拡大が寄与しています。 一方、減価償却費や人件費の増加で営業利益率は1.6ポイント低下し25.3%となりました。総資産はM&Aに伴う計上などで前期の184,905百万円から260,191百万円へ増加し、スカラベサクレ株式取得のため長期借入金45,800百万円を調達しています。期末配当は1株28円50銭、年間配当は53円です。 株主総会では剰余金処分、取締役4名および監査等委員である取締役3名の選任が付議されます。今後の焦点は、相次ぐM&Aと設備投資が・有利子負債と利益率に与える影響です。

影響評価スコア

🌤️+2i
業績インパクトスコア +3

第47期は売上高87,855百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益22,189百万円(同3.0%増)、当期純利益15,845百万円(同10.3%増)と全利益段階で増益となり、売上高・営業利益は過去最高を更新した。最終処分場での受入量増加やスカラベサクレの連結子会社化による九州展開が押し上げ要因となった。ただし減価償却費・人件費の増加で営業利益率は前期比1.6ポイント低下し25.3%となっており、規模拡大に伴うコスト増が採算面の重しとなっている点は評価上の留意点である。

株主還元・ガバナンススコア +2

年間配当は1株53円(中間24円50銭+期末28円50銭)で、EPS159.93円に対する連結配当性向は約33%となる。会社は配当性向33%以上の維持と累進配当の導入を明示し、将来的に連結配当性向40%への引き上げを目標に掲げており、株主還元を強化する姿勢が読み取れる。過去には自己株式取得や譲渡制限付株式報酬も実施しており、利益成長を背景とした還元余地は着実に広がっているとみられる。

戦略的価値スコア +2

廃棄物処理・資源循環を軸に、2025年内に相次ぐ子会社化を実施し関東・九州へ処理網を広げている。特にスカラベサクレの連結子会社化は九州エリアの受入拡大に直結し、EBITDAは31,908百万円(前期比14.7%増)へ伸びた。循環経済・脱炭素というメガトレンドを背景に最終処分場や再資源化施設への設備投資(総額18,153百万円)も継続し、中長期の成長基盤づくりは進んでいる。一方でM&Aで積み上がったのれん37,047百万円の回収は今後の戦略の実効性に依存する。

市場反応スコア +1

開示された通期業績は既に決算で公表済みの内容を株主総会向けに整理したものとみられ、サプライズ性は限定的である。過去最高の増収増益は好材料だが、営業利益率の低下やM&Aに伴う有利子負債の増加は慎重に見られる余地もあり、株価の方向感は還元強化と財務レバレッジのバランスをどう織り込むかに左右されやすい。累進配当の明文化は下値を支える要素となり得る。

ガバナンス・リスクスコア 0

連結・個別いずれの計算書類も仰星監査法人から無限定適正意見を得ており、財務報告の信頼性に大きな懸念は示されていない。特別損失に減損損失310百万円が計上されたが規模は小さい。ただしM&Aの積み上げでのれんが37,047百万円、長期借入金が約965億円へ拡大しており、買収先の収益が想定を下回れば将来的な減損や金利負担の増加がリスクとなる。取締役選任では代表取締役会長兼社長の再任と副社長執行役員の新任が付議されている。

総合考察

総合スコアを最も押し上げたのは、全利益段階で増益となり売上高・営業利益ともに過去最高を更新した業績インパクトである。純利益は15,845百万円と前期比10.3%増え、も14.7%増と伸びた。ただし営業利益率が25.3%へ1.6ポイント低下した点は、最終処分場の減価償却費や人件費、M&Aに伴うコスト増が採算を圧迫していることを示し、増収の質には濃淡がある。株主還元面では年間配当53円に加えの導入と連結配当性向40%目標が明示され、下値を支える材料となる。一方でスカラベサクレ等ので総資産は260,191百万円へ膨らみ、37,047百万円と長期借入金約965億円を抱えた。市場反応が限定的なのは、業績自体が決算で既知であり、成長投資の成果とレバレッジ管理の両立が未確認だからである。投資家は次期以降の営業利益率の回復度合いと、買収先収益に応じた減損リスクの有無を注視したい。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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