EDINET有価証券報告書-第28期(2025/06/01-2026/05/31)-2↓ 下落確信度78%
2026/08/26 15:30

タマホーム、期末配当125円に減配 純利益17.9%減

開示要約

タマホーム株式会社は、2026年8月26日開催の第28期定時株主総会で、剰余金の処分と取締役11名選任の2議案がいずれも原案どおり承認可決されたと開示した。は1株につき125円、総額3,623百万円で、効力発生日は2026年8月27日である。前期の1株195円からは70円の引き下げとなる。 第28期(2025年6月1日から2026年5月31日まで)の連結業績は、売上高197,740百万円(前連結会計年度比1.5%減)、営業利益3,842百万円(同6.6%減)、経常利益3,757百万円(同0.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,213百万円(同17.9%減)となった。特別損失には1,541百万円が含まれる。 セグメント別では、主力の住宅事業が売上高135,902百万円(同7.0%減)、営業損失1,066百万円(前期は営業利益330百万円)となり、注文住宅の引渡棟数は5,176棟で7.5%減少した。不動産事業は売上高54,917百万円(同14.9%増)、営業利益3,581百万円(同48.1%増)である。 純資産は29,700百万円と前期末から4,575百万円減少し、1株当たり純資産額は1,023円50銭となった。会社は2027年5月期を初年度とする中期経営計画「タマステップ2031」を策定しており、注文住宅のシェア拡大が今後の焦点となる。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア -2

第28期の売上高は197,740百万円と前期比1.5%減にとどまったが、親会社株主に帰属する当期純利益は1,213百万円で17.9%減と落ち込みが大きい。減益の主因は主力の住宅事業で、売上高が7.0%減の135,902百万円、営業損益は1,066百万円の損失となり前期の営業利益330百万円から赤字に転落した。注文住宅の引渡棟数5,176棟(7.5%減)という数量面の弱さが収益を圧迫し、不動産事業の営業利益3,581百万円(48.1%増)でも全体の落ち込みを補い切れていない。

株主還元・ガバナンススコア -3

期末配当は1株125円、総額3,623百万円で承認可決された。前期の1株195円・総額5,652百万円から大きく引き下げられ、還元水準の後退が明確になった。もっとも配当総額は当期純利益1,213百万円を上回る規模であり、利益に対する払い出しは依然として重い。ガバナンス面では取締役11名(うち社外取締役2名)の選任が可決され、営業本部長と不動産本部長を務めた執行役員2名が新たに取締役に加わる布陣となった。

戦略的価値スコア 0

不動産事業は売上高54,917百万円(14.9%増)、営業利益3,581百万円(48.1%増)と伸び、戸建分譲の引渡棟数も1,444棟(7.1%増)へ拡大した。収益源の分散は進む一方、営業拠点234ヶ所を抱える主力の注文住宅は集客が低調で赤字化しており、成長の軸が定まりにくい局面にある。2027年5月期を初年度とする中期経営計画「タマステップ2031」は注文住宅のシェア拡大と収益基盤の強化を掲げており、その実行力が中長期の企業価値を左右する。

市場反応スコア -2

1株125円への配当引き下げと純利益17.9%減の組み合わせは、利回りを重視する個人株主層の売り圧力につながりやすい。第25期180円、第26期190円、第27期195円と積み上げてきた配当推移が第28期で反転した点は、安定配当を前提としてきた投資家の想定を外す内容である。他方で経常利益3,757百万円は前期比0.8%減にとどまり、営業段階までの落ち込みは限定的で、下値の織り込みは進みやすい面もある。

ガバナンス・リスクスコア -2

長期借入金の一部には財務制限条項が付されており、2026年5月期決算以降、連結経常損益が2期連続で損失とならないこと、連結純資産を2025年5月期末の75%以上に維持することが求められる。純資産は4,575百万円減少して29,700百万円となり、条項に対する余裕度は前期より狭まった。加えて2026年6月25日に三井住友銀行から返済期限8月31日の運転資金50億円を借り入れており、資金繰り管理の重要性が増している。監査法人A&Aパートナーズは無限定適正の監査意見を表明した。

総合考察

総合評価を押し下げたのは株主還元と業績の二軸である。1株125円は前期195円から70円の引き下げで、第25期180円から続いた増配基調が反転した。その背景にあるのは住宅事業の営業損失1,066百万円への転落であり、注文住宅の引渡棟数7.5%減という数量面の弱さが、価格転嫁では埋めきれない構造的な収益悪化を示している。 ただし5視点の方向は一様ではない。不動産事業は営業利益48.1%増と伸び、戸建分譲が数量・収益の両面で下支えした。EDINET DBの過去実績では2024年5月期の営業利益12,586百万円・ROE23.9%が2025年5月期に4,113百万円・ROE4.1%へ急落しており、第28期の営業利益3,842百万円はその低水準がもう一段下がった位置にある。単年の変調ではなく低位推移が続いている点が重い。 投資家が注視すべきは、が求める純資産75%基準への余裕度と、経常損益の連続黒字維持である。配当総額3,623百万円が当期純利益1,213百万円を上回る状態は内部留保の取り崩しを伴う。「タマステップ2031」初年度にあたる2027年5月期に、注文住宅の受注と引渡棟数が回復軌道へ戻るかが次の判断材料となる。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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