EDINET有価証券報告書-第15期(2025/06/01-2026/05/31)🌤️+1↑ 上昇確信度75%
2026/08/24 14:14

減収増益で最終益18.8億円、期末配当48円に増配

開示要約

ファーストコーポレーションは第15期(2026年5月期)の事業報告と連結計算書類を開示した。連結売上高は36,417百万円で前年同期比15.7%減、営業利益は2,896百万円(同12.3%増)、経常利益は2,689百万円(同8.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,882百万円(同12.8%増)と、減収ながら各利益段階で増益となった。1株当たり当期純利益は157円18銭である。 セグメント別では、建設事業が売上高27,224百万円(同20.2%増)、セグメント利益3,036百万円(同74.4%増)。不動産事業は売上高8,817百万円(同56.5%減)、セグメント利益1,106百万円(同49.4%減)である。受注高は20,138百万円、は28,360百万円で、次期は350億円の受注高を見込む。 財務面では総資産が32,284百万円(前期比29.7%増)、純資産が11,145百万円(同14.2%増)。運転資金と仕掛販売用不動産の取得資金として20,656百万円を調達し、期末の借入金残高は12,437百万円である。期末配当は1株48円(前期42円)とする。 株主総会には取締役7名、逝去により欠員となったである取締役の後任1名、補欠1名が付議される。今後の焦点は『First VISION 2031』が掲げる2028年5月期売上高500億円への進捗である。

影響評価スコア

🌤️+1i
業績インパクトスコア +2

売上高36,417百万円は前年同期比15.7%減だが、営業利益2,896百万円(12.3%増)、経常利益2,689百万円(8.5%増)、当期純利益1,882百万円(12.8%増)と全利益段階で増益を確保した。営業利益率は前期の6.0%から7.9%へ上昇している。建設事業のセグメント利益が3,036百万円(74.4%増)と牽引した一方、不動産事業は1,106百万円(49.4%減)へ縮小し、利益構成は建設事業に大きく傾いた。

株主還元・ガバナンススコア +2

期末配当は1株当たり48円と前期の42円から6円の増配で、配当総額は609,742千円となる。1株当たり当期純利益157円18銭に対する配当性向は30.5%で、連結配当性向30%以上とする方針を満たす。1株当たり純資産は929円21銭へ上昇した。取締役候補7名には常務執行役員の女性1名が新任で含まれ、社外取締役3名は全員が独立役員に指定されている。

戦略的価値スコア +2

中期経営計画『First VISION 2031』はフェーズ1で2028年5月期に売上高500億円、フェーズ2で2031年5月期に売上高1,000億円と営業利益率8%以上を掲げる。2028年5月期の営業利益目標は41億円へ上方修正された。仕掛販売用不動産は17,066百万円まで積み上がり、共同事業協定の新規案件も進捗している。従業員は199名と前期末から19名増え、300名以上の体制を目指す人的資本投資が進む。

市場反応スコア +1

本開示は2026年7月15日に決議済みの期末配当を含む決算内容を事業報告として追認する性格が強く、株価材料としての新規性は限定的である。ただし当期純利益1,882百万円、1株当たり157円18銭、48円への増配は改めて確認材料となる。一方、東京圏の2025年マンション着工件数が40,305戸(前年比21.0%減)、供給件数が21,962戸(同4.5%減)と4年連続減少しており、外部環境の弱さが評価を抑え得る。

ガバナンス・リスクスコア -1

常勤監査等委員である取締役が2026年4月1日に逝去して法定員数を欠き、東京地方裁判所の選任により2026年5月14日付で一時取締役が就任する異例の事態が生じた。同氏の取締役会・監査等委員会への出席は各2回中1回にとどまる。補欠候補は当社と税務顧問契約を結ぶ顧問税理士である。財務面では純資産11,145百万円が総資産32,284百万円の34.5%にとどまり、担保提供資産は10,913百万円に達する。

総合考察

総合評価を押し上げたのは業績インパクトと戦略的価値である。減収は不動産事業の売上が56.5%減った反動が主因だが、採算の高い建設事業のセグメント利益が74.4%増となったことで、売上が15.7%縮小しながら営業利益率は6.0%から7.9%へ改善した。質の伴う増益であり、収益構造が用地転売益依存から工事採算主導へ移りつつある点が最大の変化といえる。一方で成長の代償も見える。前期(2025年5月期)の自己資本比率が39.2%、ROEが18.3%だったのに対し、今期は総資産が29.7%増える中で自己資本比率が34.5%へ低下した。仕掛販売用不動産17,066百万円のうち10,690百万円が担保に供されており、在庫回転が滞れば借入依存が一気に重くなる構図である。ガバナンスはの欠員を裁判所選任の一時取締役で埋めた経緯があり、本総会での後任選任が正常化の分岐点となる。注視すべきは次期の受注高350億円計画の達成度と、2028年5月期売上高500億円・営業利益41億円というフェーズ1目標に対する初年度の進捗である。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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