開示要約
ユークスは堺市を本社とするゲーム受託開発会社で、2026年4月27日に第34期(2025年2月から2026年1月)有価証券報告書を提出しました。 グループ全体(連結)の売上は約42.89億円で前年から31.7%増と大きく伸び、経常利益も12.6%増となりました。一方、最終的な利益にあたる当期純利益は約1.77億円で、前年から10.9%減りました。利益の伸びが鈍ったのは、2025年8月に「株式会社アクアプラス」(恋愛アドベンチャーゲームのIPを持つ会社)を完全子会社化した際の関連費用が一時的に発生したためです。 会社単体ベースで見ると、売上は約31億円で19.4%増、本業のもうけにあたる営業利益は約2億円で前年の赤字から黒字に転換しました。さらに最終利益は約9.08億円と前年比約7倍に大きく伸びましたが、これは子会社からの配当金約6.9億円が一時的に上乗せされた効果が大きく、本業の継続的な稼ぐ力とは区別して見る必要があります。 注目される動きとしては、ゲーム分野で「NINJA GAIDEN 4」(2025年10月21日発売)の開発協力や、「ゼンシンマシンガール」「ダブルドラゴン リヴァイヴ」(いずれも10月23日発売)の開発を担当しました。XR分野でも「初音ミク マジカルミライ 2025」のCG制作を担当するなど、ライブ配信案件にも参画しています。
影響評価スコア
🌤️+1i売上は連結ベースで前年比31.7%の大幅増、本業の経常利益も12.6%増えました。一方、最終利益はM&Aの一時費用で10.9%減りました。会社単体では前年の赤字から本業のもうけが復活し、受託開発の収益基盤が回復に向かっている、と整理できます。
今回の招集通知の本文部分には、配当を1株いくらにするかの具体的な金額は確認できませんでした。前年(第33期)の年間配当は10円で、今回の総会(4月28日開催予定)でどう決まるかが、後日の総会結果の発表で明らかになる、と整理できます。
2025年8月にアクアプラスというゲーム会社を100%子会社にしたことで、これまで他社から仕事を請け負う「受託開発」だけでなく、自分たちのIP(オリジナルキャラクターや作品)を持って稼ぐ事業を強化できる体制になりました。中長期で会社の稼ぎ方を広げる重要な節目です。
売上が大きく伸びて本業の利益も増えた点はプラス材料ですが、最終利益はM&Aの費用で減っており、評価が分かれる内容です。会社が保有する自己株式が発行済株式の約2割と多く、創業者一族が大株主のため、市場で売買される株が限られている点も価格の動き方に影響します。
経営陣の構成は社外の独立した役員を3名置いており、ガバナンス面での基本的な体制は維持されています。社長個人と関連会社の議決権合計が46%ある点は影響力が大きいですが、外部の独立した監督役の人数は変わっていません。
総合考察
今回はユークスの1年間の成績表で、総合スコアは+1とプラス側です。グループ全体の売上は前年比31.7%増、本業の経常利益も12.6%増えました。プラス要因として最も大きいのは、2025年8月に恋愛アドベンチャーゲームのIPを持つアクアプラスを100%子会社にしたことで、これまでの受託開発に加えて自分たちのオリジナルIPで稼ぐ枠組みが整った点です。ただし、子会社化に伴う一時的な費用で最終利益は前年から10.9%減りました。会社単体で見ると本業のもうけが赤字から黒字に戻りましたが、子会社からの配当金約6.9億円という一時的な収入も含むため、継続的な稼ぐ力がしっかり戻ったかは次の年の数字で確認が必要です。今後の注目点は、アクアプラスの通期での貢献と、4月28日の株主総会で決まる配当金額です。