開示ランキング(7/25〜7/31)に対する考察

直近1週間の開示で目立ったのは、影響度スコア上位10件のうち8件が下方向という偏りである。しかも下げ要因の大半は業績そのものではなく、会計・ガバナンスに起因していた。 最大の下押しはエア・ウォーター(4088)の有価証券報告書だった。不適切会計が2019年度以降、相当数のグループ会社に及び、証憑偽造まで確認されている。減損1,080億円を計上し、営業損益は前期から997億円悪化した。トーシンホールディングス(9444)は有報・訂正半期報告書・訂正有報の3件が同時に上位入りした。会社更生手続下での無配に加え、訂正作業そのものが完了していないと会社自身が明記した点が重い。メディアリンクス(6659)では、就任から約1カ月の会計監査人が棚卸資産の回収可能性を理由に辞任した。 対照的に、上位で上向いたのは2件にとどまる。大塚ホールディングス(4578)は主力薬の独占販売期間終了という逆風を新薬で吸収し、中間利益が24.3%増えた。スマレジ(4431)はARR(年間経常収益)が100億円を半期前倒しで超えた。 期間全体では180件中、上向き53件に対し下向き37件と、件数では上向きが多い。上位に下方向が集中したのは、悪材料ほど影響度の振れ幅が大きくなるためで、地合い全体とは切り分けて見る必要がある。

8/1 07:41 更新