EDINET有価証券報告書-第14期(2025/06/01-2026/05/31)☁️0→ 中立確信度72%
2026/08/25 15:30

Gunosy最終赤字11百万円、配当22円へ増配とKDDI提携解消

開示要約

第14期(2025年6月1日〜2026年5月31日)の連結業績は、売上高6,441百万円(前期比5.6%増)、経常利益354百万円(同8.9%増)、親会社株主に帰属する当期純損失11百万円(前期は純利益78百万円)となった。営業利益は186百万円で、減損損失69百万円、投資有価証券評価損60百万円、特別退職金21百万円からなる特別損失151百万円を計上している。 2026年5月期からセグメント区分を変更した。メディア事業は売上高5,470百万円(前期比9.6%減)、セグメント利益1,163百万円(同18.3%減)。Gホールディングス事業は売上高944百万円、セグメント損失212百万円。新規事業は売上高30百万円(同34.6%減)、セグメント損失198百万円だった。 期末配当は1株当たり22.00円(普通配当18.30円、3.70円)、配当総額528百万円で、連結株主資本に対する5%水準となる。第2号議案では資本準備金4,099百万円の全額をその他資本剰余金へ振り替える。 後発事象として、KDDIとの業務提携を2027年3月31日付で解消し、auサービスToday関連の売上高が減少すると記載された。2026年5月29日付で東証プライム市場からスタンダード市場へ移行し、本社機能は港区へ移転している。今後の焦点は提携解消後の収益基盤の再構築にある。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア -2

売上高は6,441百万円で前期比5.6%増、経常利益も354百万円と同8.9%増を確保した一方、営業利益は186百万円にとどまり前期の575百万円から大きく縮小した。減損損失69百万円や投資有価証券評価損60百万円を含む特別損失151百万円と法人税等293百万円が重石となり、最終損益は11百万円の赤字へ転じている。柱のメディア事業も売上高9.6%減・セグメント利益18.3%減の減収減益で、2027年3月末のKDDI提携解消に伴う収益減も控える。

株主還元・ガバナンススコア +3

期末配当は1株当たり22.00円(普通配当18.30円、特別配当3.70円)、配当総額528百万円で、前期の18.30円・441百万円から増額される。連結株主資本に対する3%以上という基本方針に対し、今期は普通4%に投資成果還元の特別1%を上乗せした5%水準となる。第2号議案では資本準備金4,099百万円の全額をその他資本剰余金へ振り替え、分配可能額を厚くする。当期は自己株式144,500株(109百万円)も取得した。

戦略的価値スコア 0

2026年5月期からキャッシュ創出力と成長性を軸にセグメントを再編し、メディア・Gホールディングス・新規事業の3区分とした。Gホールディングス事業は新作「ハイキュー!! TOUCH AND CONNECT」を2027年5月期のローンチに向けて準備し、新規事業はゲームエイトのSC事業と開示支援クラウド「IR Hub」を育成中である。他方、2027年3月末のKDDI提携解消でauサービスTodayの収益基盤を失うため、既存プロダクト単独で利益を出す体制の構築が課題となる。

市場反応スコア -1

2026年5月29日付で東証プライム市場からスタンダード市場へ区分変更しており、投資家層の入れ替わりが意識されやすい局面にある。業績は増収・経常増益ながら最終赤字転落、1株当たり当期純損失0.50円と数字が交錯する。一方で1株22.00円への増配と資本準備金全額取崩による分配可能額の拡充は下支え要因となる。KDDI提携解消は2026年7月15日の取締役会で決議済みで、本開示は確認情報が中心となる。

ガバナンス・リスクスコア -1

取締役は9名から8名へ減員し、KDDIから派遣された取締役1名が本総会終結時に退任予定である。監査役では弁護士の森円香氏を社外監査役に新任し、独立役員を確保する。リスク面では、Gホールディングス関連ののれん582百万円について減損の兆候ありと判断しつつ、割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回るとして減損損失は未計上とした。投資有価証券4,888百万円のうち市場価格のない株式等が4,734百万円を占め、評価の不確実性が残る。

総合考察

総合評価を最も押し下げたのは業績面である。売上高6,441百万円・経常利益354百万円と増収増益を確保しながら、営業利益は186百万円と前期575百万円から3分の1以下に縮み、特別損失151百万円と法人税等293百万円を挟んで最終赤字に沈んだ事実は、本業の稼ぐ力が細っていることを示す。稼ぎ頭のメディア事業がセグメント利益1,163百万円と18.3%減る一方、Gホールディングス事業は212百万円のセグメント損失を出しており、買収したゲーム事業の立ち上がりが利益を食う構図が鮮明になった。 これを相殺したのが株主還元である。1株22.00円への増配と資本準備金4,099百万円の全額取崩は、稼ぐ力ではなく手元資本の厚みで株主に報いる姿勢の表れといえる。原資は純資産10,751百万円と現預金5,436百万円の財務余力だが、その持続性は投資有価証券4,888百万円の評価動向に左右される点に留意したい。 最大の焦点は2027年3月31日のKDDI提携解消である。当期のKDDI向けサービス提供取引は764百万円規模で、auサービスToday分の剥落を2027年5月期にゲームエイト海外事業や新規事業でどこまで埋め戻せるかが問われる。「ハイキュー!! TOUCH AND CONNECT」の実際のローンチ時期と、減損の兆候が出ている582百万円の判定が次の検証ポイントとなる。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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