EDINET有価証券報告書-第65期(2025/04/01-2026/03/31)🌤️+2↑ 上昇確信度72%
2026/06/19 16:32

ワシントンホテル、売上242億円で過去最高更新、年40円へ増配

開示要約

ワシントンホテル(証券コード4691)の第65期(2026年3月期)事業報告によると、売上高は24,192百万円(前期比+13.3%)、営業利益は3,818百万円(前期比1,577百万円増)、経常利益は3,276百万円(前期比1,521百万円増)、当期純利益は3,027百万円(前期比1,011百万円増)となり、過去最高水準の増収増益を記録した。1株当たり当期純利益は252.12円である。 業績を押し上げた主因は宿泊単価の上昇である。客室稼働率は前期比2.6ポイント上昇の71.7%、ADRは10.8%上昇の8,649円、RevPARは15.0%上昇の6,200円となった。大阪・関西万博開催や訪日外国人客数4,268万人という過去最多のインバウンド需要、全館リニューアル完了4事業所の収益性向上が寄与した。一方、11月以降の中国政府による渡航自粛要請で中国人客の減少が続いている。 剰余金処分議案として、期末配当を1株当たり40円(総額485,454,120円、効力発生日2026年6月25日)とし、前期の年間配当20円から増配となる。あわせて藤田観光との業務提携(2026年2月締結)に基づく会員プログラム相互利用を2026年4月に開始した。役員人事では取締役6名・監査等委員3名の選任を付議する。今後の焦点は2027年3月期の浜松駅南口開業と中国インバウンドの動向である。

影響評価スコア

🌤️+2i
業績インパクトスコア +4

第65期は売上24,192百万円(+13.3%)、営業利益3,818百万円(前期比+1,577百万円)、当期純利益3,027百万円(前期比+1,011百万円)と大幅増収増益で過去最高水準。EDINET DBで確認できる第64期(2025年3月期)経常1,755百万円から経常3,276百万円へ約1.9倍に拡大した。ADR8,649円(+10.8%)・RevPAR6,200円(+15.0%)の単価上昇が利益を牽引しており、業績面のインパクトは明確に大きい。

株主還元・ガバナンススコア +3

第1号議案で期末配当を1株40円(総額485百万円、効力発生日2026年6月25日)とし、EDINET DBが示す前期年間20円から増配となる。利益拡大に応じた還元強化で株主にとって前向きな材料。取締役会では社外取締役・監査等委員の新任候補を立て、女性弁護士・公認会計士を含む監督体制を維持しており、ガバナンス面でも一定の配慮がうかがえる。

戦略的価値スコア +3

「睡眠・入浴・朝食」に注力した全館リニューアルや『選べるマットレス』導入で商品力を高め、藤田観光との業務提携(2026年2月締結)で会員プログラム相互利用を2026年4月に開始した。2027年3月期にはワシントンR&Bホテル浜松駅南口の開業も予定し、ブランド価値向上と拠点拡大を両輪で進める中期的な成長シナリオが描かれている。

市場反応スコア +2

過去最高水準の業績と1株40円への増配は株価にポジティブに働きやすい材料だが、本書は事業年度終了後の株主総会招集通知であり、決算自体は既に決算短信等で市場に織り込まれている可能性がある。EDINET DBではTSRが前年比で改善傾向にあり、増配の正式確定が改めて評価される余地はあるものの、本書単独でのサプライズ度は限定的とみられる。

ガバナンス・リスクスコア -1

事業面では11月以降の中国政府の渡航自粛要請による中国人インバウンド客減少が継続リスクとして明記され、第65期には減損損失34百万円も計上した。財務面では長期借入を含む有利子負債を抱える。取締役会の出席状況や独立社外役員の確保は良好で重大なガバナンス上の問題は見当たらないが、外部需要環境の不確実性は留意点である。

総合考察

総合スコアを最も押し上げたのは業績インパクトである。第65期は売上24,192百万円(+13.3%)・営業利益3,818百万円(+1,577百万円)・純利益3,027百万円(+1,011百万円)と過去最高水準で、EDINET DBが示す第64期経常1,755百万円から経常3,276百万円へ約1.9倍へ伸びた点は質的にも力強い。ADR+10.8%・RevPAR+15.0%という単価主導の改善は、稼働率上昇(+2.6pt)と相まって収益力の構造的向上を示唆する。株主還元も前期年間20円から期末40円へ増配し、業績と還元が同方向で評価できる。 戦略面では藤田観光との提携と全館リニューアル、2027年3月期の浜松駅南口開業が中期成長を支える。一方で唯一マイナス評価としたガバナンス・リスクでは、11月以降の中国人インバウンド減少が続く点と減損損失計上が懸念材料であり、好業績の持続性に対する不確実性をはらむ。投資家が今後注視すべきは、2027年3月期にかけてのインバウンド需要(特に中国客)の回復度合い、リニューアル2館(博多駅前第1・仙台広瀬通駅前)と浜松新規開業の収益貢献、そして増配方針が継続されるかである。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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