開示要約
今回の発表は「上期はもうけが出ず赤字になったが、これからの仕事の予約は増えている」という内容です。売上は前年より少し減り、会社全体では営業段階で約1.2億円の赤字になりました。 赤字の大きな理由は建設事業です。大阪・関西万博の影響で地下鉄まわりの工事が制限され、仕事を進めたくても一時的に止まる場面がありました。さらに前年は万博前の駆け込みで仕事が多かった反動もあり、売上と利益が落ちました。 ただし会社は「一時的な要因」と説明しています。実際に、受注高(これから受ける仕事の金額)が前年より約47%増え、受注残(まだ売上になっていない仕事の残り)も約26%増えました。わかりやすく言うと、今は工事が進みにくくても、今後売上になりうる仕事の“順番待ち”が増えた状態です。 一方で注意点もあります。現金は約2.9億円まで減り、短期の借入を約15億円増やして資金をつないでいます。加えて、期末後に人材派遣事業の買い足しや建設会社の買収も決めており、成長のための動きと同時に資金負担の増加も意識されます。
評価の根拠
☔-2この発表は、株価にとっては「少し悪いニュース」です。いちばん大きい理由は、上期のもうけが黒字から赤字に変わったことです。投資家は、赤字になると「次の半年も大丈夫かな」と慎重になりやすいです。 ただし、悪化の原因は会社の説明では万博に伴う工事の制限など“いったん止まった”要素が中心です。そして、これから受ける仕事の金額(受注高)や、残っている仕事()が大きく増えています。例えばお店で言うと、今日は売上が弱くても予約が増えてきた、という回復のタネに近い情報です。 それでも株価が上がりにくいと考えるのは、お金が減っているからです。営業活動で出入りしたお金が大きくマイナスになり、手元の現金も減りました。その結果として、当座貸越という借りられる枠を使って借入を実行し、短期借入金が計上されています。 さらに期末後に買収や事業の買い取りも予定されています。成長のための動きではある一方、短い期間では支払いが増える可能性があるため、株価の反応は下向き寄りになりやすい、という整理です。