EDINET有価証券報告書-第151期(2025/04/01-2026/03/31)🌤️+1↑ 上昇確信度60%
2026/06/16 11:52

清水銀行、第151期は経常利益29.75億円・連結純利益20億円で増益

開示要約

清水銀行の第151期(2025年4月~2026年3月)は、単体経常収益が前期比43億57百万円増の272億45百万円となりました。貸出金利息16,241百万円を中心とした資金運用収益の増加が牽引し、日本銀行の段階的な利上げを背景とした預貸金利鞘の改善が寄与しています。単体経常利益は前期比9億40百万円増の29億75百万円、当期純利益は同2億85百万円増の20億87百万円でした。連結では経常収益336億74百万円、経常利益31億34百万円、親会社株主に帰属する当期純利益20億円となりました。 貸出金は前期末比148億円増の1兆2,766億円、預金は同363億円増の1兆6,348億円と、地域基盤の貸預金がともに拡大しました。有価証券は2,680億円で、は単体で△93億1百万円の含み損状態にあります。期末配当は1株30円で年間配当は60円、へ15億円を積み立てます。 当行は2026年4月開始の第29次中期経営計画「加速-KASOKU-」(2029年3月までの3年間)を策定し、最終年度にROE5%以上、当期純利益40億円以上、連結自己資本比率8.5%以上を計数目標に掲げました。取締役選任議案では新任の後藤純一氏を含む11名、監査等委員には新任の社外税理士・森田行泰氏を含む4名が候補です。今後の焦点は金利上昇局面での利鞘拡大と有価証券含み損の動向です。

影響評価スコア

🌤️+1i
業績インパクトスコア +2

単体経常利益は前期比9億40百万円増の29億75百万円、当期純利益は20億87百万円と増益基調を確保しました。貸出金利息16,241百万円を軸とする資金運用収益の伸びが主因で、利上げ局面での預貸金利鞘改善が追い風です。一方、預金利息は3,991百万円へ増加し調達コストも上昇しています。連結純利益は20億円で、第29次中計の最終年度目標40億円との差は大きく、利益水準の底上げが課題として残ります。

株主還元・ガバナンススコア +1

期末配当は1株30円、年間配当は前期と同水準の60円を維持し、安定配当の方針を継続しています。別途積立金へ15億円を積み立て内部留保を厚くする一方、増配や自己株式取得などの追加還元は示されていません。役員報酬は確定金額・業績連動・譲渡制限付株式を8対1対1で構成し株主利益との連動を図っています。監査等委員会設置会社として社外取締役比率を保ち、ガバナンス体制を維持しています。

戦略的価値スコア +2

2026年4月開始の第29次中期経営計画「加速-KASOKU-」で、ROE5%以上・当期純利益40億円以上・連結自己資本比率8.5%以上を最終年度目標に掲げました。加速ドライバーとして「人的資本」「ソリューション営業」「経営基盤」を設定し、2028年の創立100周年に向けた最終フェーズと位置づけています。サステナブル投融資は2030年度目標3,000億円に対し累計1,541億円と進捗途上で、収益基盤拡大の実効性が問われます。

市場反応スコア 0

本開示は有価証券報告書および株主総会招集通知に相当し、増益という事実は織り込み材料となり得るものの、サプライズ性の高い新規情報は限定的です。配当も前期と同額の年間60円で据え置かれています。その他有価証券評価差額金が△93億1百万円の含み損状態にある点は、金利動向次第で純資産への影響が変動するため、市場の関心は金利見通しと評価損益の推移に向かう可能性があります。

ガバナンス・リスクスコア 0

特別損失は15百万円(減損損失10百万円)にとどまり、計算書類・連結計算書類はあずさ監査法人から無限定適正意見を、監査等委員会からも相当との結論を得ています。継続企業の前提に関する記載もありません。一方、国債等の評価差は△115億62百万円と大きく、有価証券運用の金利リスクが財務の主要なリスク要因です。コンプライアンスや内部統制体制は規程に基づき整備・運用されています。

総合考察

総合スコアを押し上げた中心は業績インパクトと戦略的価値です。第151期は単体経常利益29億75百万円・当期純利益20億87百万円と増益を確保し、貸出金利息16,241百万円を軸に利上げ局面での利鞘改善が収益を支えました。開示の連結損益推移をみると、2023年度に経常損失△41億31百万円を計上した局面からの回復が続いており、連結経常利益は2024年度23億円から当期31億34百万円へ伸びています。これは有価証券運用に伴う損益の振れが大きい同行の収益構造を反映したものです。 もっとも、が△93億1百万円、うち国債で△115億62百万円の評価差を抱える点は、金利上昇局面で純資産を圧迫する要因です。連結自己資本比率(公式値)は4%前後と低く、第29次中計が掲げる8.5%以上、当期純利益40億円以上、ROE5%以上という目標との距離は大きいといえます。株主還元は年間60円の安定配当維持にとどまり、追加策は示されていません。投資家が今後注視すべきは、2027年3月期以降の利鞘拡大ペースと有価証券含み損の解消動向、そして第29次中計の計数目標に対する初年度の進捗です。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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