EDINET有価証券報告書-第67期(2025/05/01-2026/04/30)🌤️+1↑ 上昇確信度70%
2026/07/22 09:10

共和工業所、第67期売上108億円 営業益32.9%増の10億88百万円

開示要約

株式会社共和工業所が第67期(2025年5月1日〜2026年4月30日)の有価証券報告書を提出した。連結売上高は108億28百万円(前期比3.5%増)、営業利益10億88百万円(同32.9%増)、経常利益12億56百万円(同34.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億63百万円(同21.8%増)で、増収増益となった。 事業部門別では、主力の建設機械部門が103億73百万円(前期比3.7%増)と売上構成比95.8%を占めた。自動車関連部門は1億2百万円(同2.4%減)、産業機械部門は1億3百万円(同1.9%増)、その他部門は2億50百万円(同0.3%増)だった。設備投資額は1億29百万円で、主な内容はボルト生産設備の購入である。 財務面では総資産199億28百万円、純資産172億23百万円、86.4%。現金及び預金58億29百万円、有価証券51億99百万円を保有する。1株当たり当期純利益は663円09銭、1株当たり純資産は13,233円20銭。期末配当は前期と同じ1株80円(総額1億4百万円)とした。 対処すべき課題として、原材料・エネルギーコストの高止まりと人件費・物流関連費用の上昇を挙げ、中国経済の停滞長期化や米国の通商政策等により建設機械の海外市場は不透明としている。定時株主総会は2026年7月23日に開催され、取締役3名選任の議案が付議される。

影響評価スコア

🌤️+1i
業績インパクトスコア +3

営業利益は10億88百万円(前期比32.9%増)、経常利益は12億56百万円(同34.9%増)と、売上高の伸び3.5%を大きく上回る増益率となった。営業利益率は前期の7.8%から10.0%へ改善しており、会社が挙げるコスト管理の徹底が採算面に表れている。当期純利益8億63百万円は前期の7億8百万円を上回る一方、第65期の14億43百万円には届かず、利益水準の完全な回復には至っていない。増益の主因が本業側にある点は評価できる。

株主還元・ガバナンススコア -1

期末配当は1株80円(総額1億4百万円)で前期と同額に据え置かれた。1株当たり当期純利益663円09銭に対する配当性向は12.1%にとどまり、自己資本比率86.4%・純資産172億23百万円という厚い資本に照らせば還元水準は限定的である。当期の自己株式取得は21万8千円で、期末の自己株式も58,480株にとどまる。増益局面でも還元方針が動かなかった点は物足りない。

戦略的価値スコア 0

建設機械部門が売上の95.8%を占める構成は変わらず、自動車関連・産業機械・その他の3部門は合計4億55百万円で分散効果は乏しい。対処すべき課題では生産能力の強化、工場レイアウトの最適化、生産工程の効率化を掲げるが、投資額や達成時期といった定量目標の開示はない。当期の設備投資は1億29百万円と総資産199億28百万円に比して小さく、成長投資より既存設備の維持更新に軸足がある。

市場反応スコア +1

本開示は7月23日の定時株主総会に向けた第67期確定業績であり、営業利益32.9%増という改善は買い材料になりやすい。ただし売上は第66期の104億57百万円からの回復にとどまり、第64期の132億13百万円には及ばない。大株主は有限会社ワイ・エム・ジィが34.9%を保有し、株主数622名・発行済株式136万株と流動性が限られるため、業績改善が株価に織り込まれるには時間を要しやすい。

ガバナンス・リスクスコア 0

かなで監査法人は連結計算書類・計算書類の双方に無限定適正意見を表明し、監査等委員会も取締役の職務執行に不正や法令違反の重大な事実は認められないとしている。監査等委員3名のうち2名が社外かつ独立役員で、当期13回開催の取締役会への出席は11〜13回と機能している。一方で有限会社ワイ・エム・ジィが34.9%を握る株主構成は残り、会社の支配に関する基本方針は定めていない。

総合考察

総合スコアを最も押し上げたのは業績インパクトである。売上高108億28百万円(前期比3.5%増)に対し営業利益は32.9%増の10億88百万円、経常利益は34.9%増の12億56百万円と、増収率を大きく上回る増益率を確保した。営業利益率は7.8%から10.0%へ改善しており、建設機械業界の先行き不透明感が続くなかでの採算改善は、コスト管理が実際に効いていることを示す。 一方で株主還元は逆を向く。配当は前期に続き1株80円に据え置かれ、は12.1%。純資産172億23百万円・86.4%に加え、現金及び預金58億29百万円と有価証券51億99百万円を抱えながら、当期の設備投資は1億29百万円にとどまり、余剰資本の使途が示されていない。EDINET DBの第66期実績はPBR0.45倍・ROE4.5%で、今期のROEも5%台の計算にとどまる。 注視点は、7月23日の株主総会に付議される取締役3名選任(生産部門出身の新任1名を含む1名増員)が掲げる生産能力強化・工場レイアウト最適化にどう結びつくか、そして海外市場の不透明感が続くなかで第68期に今期の営業利益率10%を維持できるかである。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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