EDINET有価証券報告書-第45期(2025/04/01-2026/03/31)☁️0→ 中立確信度60%
2026/06/25 12:55

シダー、第45期は最終益5.2億円で増益、純利益17.7%増

開示要約

介護サービス業のシダー(証券コード2435)の第45期(2025年4月~2026年3月)連結業績が、株主総会招集通知に添付された事業報告で開示された。売上高は181億64百万円(前期比1.9%増)、営業利益は6億76百万円(同24.2%減)、経常利益は5億32百万円(同20.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5億23百万円(同17.7%増)となった。営業・経常段階では介護職員の人件費増による売上原価増加と販管費増加が利益を圧迫した一方、事業譲渡益2億11百万円の特別利益計上により最終利益は増益を確保した。 セグメント別では、主力の施設サービス事業が売上127億52百万円(0.6%増)ながらセグメント利益は16億22百万円(8.5%減)、デイサービス事業は売上41億38百万円(6.1%増)・利益4億17百万円(19.1%増)と伸び、在宅サービス事業はセグメント損失1億38百万円(前期は62百万円の損失)に拡大した。は1株8円を予定し、前期実績の10円から減額となる。 後発事象として、2026年4月1日付で名古屋市で介護付有料老人ホーム2施設・訪問看護を運営する株式会社ダブルエイチオーの全株式を取得原価918百万円で取得し完全した。今後の焦点は人件費増下での営業利益率の回復と、買収した子会社の収益貢献およびのれん負担の確定である。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア +1

売上高181億64百万円(前期比1.9%増)と微増ながら、営業利益6億76百万円(24.2%減)・経常利益5億32百万円(20.4%減)と本業の利益は大きく減少した。介護職員の人件費増による売上原価増加と販管費増が要因である。一方、事業譲渡益2億11百万円の計上で当期純利益は5億23百万円(17.7%増)と最終増益を確保しており、本業の減益を一過性の特別利益が補った構図と読める。利益の質という点では評価が分かれる小幅プラス。

株主還元・ガバナンススコア -1

期末配当は1株8円を予定し、前期実績の10円から減配となる。最終利益は増益にもかかわらず還元水準が低下する点は株主にとってマイナス材料である。次期配当も期末8円を予定し、当面は8円水準で据え置く見込み。安定配当を基本方針に掲げる一方で、営業・経常段階の減益と借入依存の財務構造を踏まえた慎重な配分姿勢がうかがえ、還元面では物足りなさが残る。

戦略的価値スコア +1

2026年4月1日付で名古屋市で介護付有料老人ホーム2施設・訪問看護事業を運営するダブルエイチオーを918百万円で完全子会社化し、東海エリアの事業基盤を強化した。超高齢化を背景に介護需要は拡大が続き、M&Aによる施設網拡充は中長期の成長戦略と整合する。ただし取得関連費用71百万円やのれん金額が未確定で、収益貢献の度合いは現時点では見極めにくく、戦略の妥当性は今後の統合効果次第である。

市場反応スコア 0

本開示は株主総会招集通知に添付された事業報告であり、確定済みの通期実績と既公表済みの子会社化を改めて伝える内容が中心で、サプライズ性は限定的とみられる。営業利益24.2%減と期末配当10円から8円への減額がある一方、最終利益は17.7%増と材料が混在し方向感は出にくい。大和ハウス工業7.99%など特定株主の保有比率が高く浮動株が限られる株主構成も、本開示単独での株価反応を緩やかにする要因と考えられる。

ガバナンス・リスクスコア 0

監査法人トーマツより連結計算書類に無限定適正意見が表明され、会計面の重大な懸念は示されていない。減損損失は12百万円と小規模にとどまる。一方、純資産1,960百万円に対し総資産19,721百万円と自己資本は薄く、長期借入金やリース債務など有利子負債への依存度が高い財務構造はリスク要因として留意が必要である。社外取締役・社外監査役の選任など体制面は整備されている。

総合考察

第45期は売上微増の下で営業利益が24.2%減、経常利益が20.4%減と本業の収益力が後退し、事業譲渡益2億11百万円という一過性要因で最終利益5億23百万円(17.7%増)の増益を確保した点が総合評価を最も左右した。最終増益でありながらを前期10円から8円へ引き下げる方針が、株主還元視点を押し下げ、業績の小幅プラスと相殺してスコアは中立圏にとどまる。セグメントでは主力の施設サービスが減益、在宅サービスは損失拡大と、規模は大きいが利益面の課題が残る一方、デイサービスは増収増益と明暗が分かれた。戦略面では2026年4月の名古屋・ダブルエイチオー完全(918百万円)が東海エリア強化につながるが、のれんや取得費用が未確定で寄与は読みにくい。今後は介護職員の人件費増を吸収する営業利益率の回復、買収子会社の収益貢献とのれん負担の確定、薄い自己資本と高い有利子負債依存の財務改善が注視ポイントとなる。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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