EDINET有価証券報告書-第29期(2025/06/01-2026/05/31)🌤️+2↑ 上昇確信度78%
2026/08/20 09:18

クリエイトSD、売上4971億円で8.8%増 年間配当93円へ15円増配

開示要約

クリエイトSDホールディングスが第29期(2025年6月1日〜2026年5月31日)の有価証券報告書を提出した。連結売上高は497,128百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益は23,970百万円(同5.9%増)、経常利益は25,232百万円(同7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16,990百万円(同8.3%増)となった。1株当たり当期純利益は263円00銭、1株当たり純資産は2,388円79銭。 事業別ではドラッグストア事業が488,657百万円と36,577百万円増加し、スーパーマーケット事業は5,909百万円となった。ドラッグストアを33店舗新規出店し、調剤薬局を28店舗開局した。期末店舗数はドラッグストア811店舗、併設調剤薬局442店舗である。 期末配当は1株48円で、中間配当45円と合わせた年間配当は前期比15円増の93円、連結配当性向は35.4%となる。M&Aでは2025年8月に調剤専門薬局9店舗の株式会社サンエフ、10月に食品スーパー8店舗の株式会社八百半ホールディングスを取得し、2026年6月25日には長野県の株式会社やおふくの全株式を3億円で取得した。 特別損失には1,538百万円を計上し、設備投資額は21,893百万円となった。今後の焦点は2030年5月期を最終年度とする中期経営計画「Next STAGE 2030」の進捗である。

影響評価スコア

🌤️+2i
業績インパクトスコア +3

売上高497,128百万円(前年同期比8.8%増)、営業利益23,970百万円(同5.9%増)、当期純利益16,990百万円(同8.3%増)と増収増益を確保し、第26期の売上高380,963百万円から4期連続で規模を拡大した。EPSも204円46銭から263円00銭へ切り上がっている。ただし営業増益率5.9%が増収率8.8%に届かない点は、EDLP施策の継続と食品比率の高い商品構成が採算面の重しとなっていることを映す。

株主還元・ガバナンススコア +3

期末配当48円と中間配当45円を合わせ年間93円、前期比15円の増配となり、連結配当性向は前期の32.1%から35.4%へ切り上がる。配当総額3,100百万円は利益成長を上回るペースでの還元強化を意味する。会社は従来の連続増配から一歩踏み込み株主資本コストを意識した経営を掲げるが、当期の自己株式取得は実質ゼロで、還元手段が増配に集中している点は留意が要る。

戦略的価値スコア +3

2025年8月に調剤専門薬局9店舗の株式会社サンエフ、10月に栃木県で食品スーパー8店舗を展開する株式会社八百半ホールディングスを取得し、2026年6月には長野県で総合スーパー4店舗の株式会社やおふくを3億円で子会社化した。ドラッグストア33店舗・調剤薬局28店舗の新規出店と併せ、中期経営計画「Next STAGE 2030」に沿って神奈川473店舗を軸とする商勢圏を北関東・信州へ広げる動きが鮮明である。

市場反応スコア +1

有価証券報告書は決算数値を追認する性格が強く、株価材料としての新規性は限定的である。ただし年間93円を確定させる期末配当48円は2026年8月21日の定時株主総会に付議され、2026年6月25日付で完了したやおふく株式取得と併せ、決算発表後に加わった情報として意識される余地はある。1株当たり純資産は2,388円79銭まで積み上がり、資産面の下支えは厚い。

ガバナンス・リスクスコア 0

特別損失の店舗固定資産に係る減損損失は1,538百万円と前期の950百万円から拡大し、会計上の見積り注記でも損益計画が下振れした場合に翌期も多数店舗で減損を認識しうる不確実性が明示されている。資本構成は山本洋平氏28.69%、山本久雄氏21.63%と創業家上位2名に集中するが、支配株主と少数株主の利益相反取引には都度特別委員会を設置し、監査等委員3名のうち2名を独立社外取締役とする体制を敷く。

総合考察

総合スコアを押し上げた主因は業績インパクトと株主還元である。売上高497,128百万円・当期純利益16,990百万円という4期連続の規模拡大に、年間配当93円(前期比15円増)と配当性向35.4%への引き上げが重なり、稼いだ利益を還元に回す循環が働いている。長期借入金1,260百万円に対し現金及び預金37,099百万円を抱える実質無借金の財務基盤が、設備投資21,893百万円と連続M&Aを自己資金で賄うことを可能にしている点も評価を支える。 方向感が割れるのはガバナンス・リスク軸で、は950百万円から1,538百万円へ拡大した。営業増益率5.9%が増収率8.8%に届かないのも、EDLP継続とスーパーマーケット比率上昇による粗利構造の変化を示す。市場反応を+1に留めたのは、有報が決算数値の追認である以上、新規情報が限定的だからである。 次に確かめたいのは、やおふく4店舗を含む長野県での立ち上がりが2027年5月期にどこまで採算に乗るかと、営業利益率の低下が下げ止まるかである。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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