EDINET有価証券報告書-第24期(2025/04/01-2026/03/31)☁️0→ 中立確信度75%
2026/06/25 15:30

スターフライヤー第24期、営業収入4.4%増も純利益77.4%減

開示要約

スターフライヤーが第24期(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の事業報告および計算書類を開示した。営業収入は44,795百万円(前期比4.4%増)で、うち航空運送事業収入が44,688百万円(同4.5%増)を占めた。営業費用は43,406百万円(同4.2%増)にとどまり、営業利益は1,389百万円(同12.9%増)となった。 一方、経常利益は684百万円(同64.6%減)、当期純利益は434百万円(同77.4%減)に落ち込んだ。営業外費用に外貨建リース債務の円安進行に伴う526百万円を計上したことが主因である。加えて定期整備引当金の見積方法を最新の契約単価を反映する方式へ変更し、営業利益・経常利益・税引前当期純利益をそれぞれ358百万円押し下げた。 輸送実績は有償旅客数1,654千人(同3.9%増)、座席利用率81.6%(同1.9ポイント増)。福岡-仙台線を新規就航し、期末の保有機材は11機。総資産は36,896百万円、純資産は7,222百万円へ増加した。 剰余金処分は普通株式が無配、A種種類株式に1,519百万円、B種種類株式に118百万円の優先配当を実施する。2026年9月には北九州-台北(台湾桃園)線の運航再開を予定しており、原油価格と為替相場の変動が今後の焦点となる。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア -1

営業収入は44,795百万円と前期比4.4%増、営業利益も1,389百万円と同12.9%増を確保した一方、経常利益は684百万円で同64.6%減、当期純利益は434百万円で同77.4%減となった。為替差損526百万円と、定期整備引当金の見積変更による358百万円の押し下げが本業の改善分を打ち消しており、増収営業増益と最終大幅減益が併存する構図である。

株主還元・ガバナンススコア -2

剰余金処分は普通株式が無配で、A種種類株式に1,519百万円、B種種類株式に118百万円の優先配当を充てる。1株当たり純資産は△589円36銭と依然マイナス圏にあり、普通株主への還元再開には優先配当の累積解消が前提となる。その他資本剰余金2,674百万円による欠損填補で繰越利益剰余金が434百万円のプラスへ転じた点は、還元余地の回復に向けた一歩といえる。

戦略的価値スコア +2

旧型式のリース機材2機を返還し、従来よりも座席数の多い新型機2機を導入した結果、提供座席キロは1,635百万席・kmと前期比2.1%増、座席利用率は81.6%へ改善した。福岡-仙台線の新規就航に加え、2026年9月には2020年3月から運休中の北九州-台北(台湾桃園)線の再開を予定しており、機材更新と路線網の拡大が中期の収益基盤づくりにつながる。

市場反応スコア -1

今回の開示は第24期の確定した決算内容を追認する性格が強く、単独で株価を大きく動かす材料には乏しい。ただし営業利益が2桁増となる一方で最終利益が77.4%減と大幅に落ち込み、普通株式は無配が続く点は指標面での評価を抑えやすい。為替差損526百万円という一過性色の強い要因をどこまで割り引いて見るかで、受け止めは分かれる余地がある。

ガバナンス・リスクスコア +1

会計監査人である有限責任あずさ監査法人は計算書類が適正に表示していると認め、監査役会も監査の方法と結果を相当と認めた。重要な後発事象の記載もない。コミットメントラインとシンジケートローンには純資産2,000百万円以上、経常損益の黒字維持、有利子負債13,000百万円未満の財務制限条項が付されているが、純資産7,222百万円、経常利益684百万円、有利子負債10,820百万円といずれも充足している。

総合考察

総合スコアを最も左右したのは業績インパクトと株主還元の弱さである。営業段階では新型機投入による供給増と座席利用率の改善が効き、営業利益率は3.1%まで戻したが、経常段階で526百万円が利益を削り、最終利益は前期の1,923百万円から434百万円へ急減した。EDINET DBベースのROEも前期の51.4%から7.5%へ低下しており、収益力の後退は表面上大きく映る。 もっとも減益要因の中核であるは外貨建リース債務の期末換算に伴うもので、当期のキャッシュアウトを伴わない。定期整備引当金の見積変更による358百万円の減益も、将来費用をより実勢に近い単価で前倒し認識した性格が強い。自己資本比率は17.4%から19.6%へ改善し、にも相応の余裕がある。 戦略面が前向きである一方で株主還元は弱く、5視点の方向は相反している。投資家が注視すべきは、2026年9月予定の北九州-台北線再開が国際線収入としてどの程度寄与するか、2027年3月期に整備費の上昇と見直し後の引当金見積方法が費用面へどう反映されるか、そして中東情勢を受けた原油価格・為替の変動が燃料費と外貨建リース債務にどう波及するかである。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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