開示要約
今回の発表は、「買収した事業や設備が、当初思ったほど利益を生まないかもしれない」と会社が判断したために出ています。将来のもうけ(現金の入り)を見積もり直したところ、金属3Dプリンターの市場が伸びにくくなり、競争も強くなって、計画より稼げない見通しになりました。 その結果、帳簿にのっている資産の値段を下げる処理をします。これが「減損(げんそん)」で、わかりやすく言うと「高く買った(または作った)ものの価値を、現実に合わせて書き直す」ことです。連結では合計90,627百万円の損失を計上し、中心はSLM Solutionsの買収に伴う“”(買収で上乗せして払った分)60,568百万円の全額減額です。 また、日本の単体決算では、子会社株式の価値が大きく下がったとして評価損84,410百万円も計上します。ただしこれは連結では相殺されるため、連結利益への直接影響は減損90,627百万円が主になります。 例えば、将来の売上が伸びる前提で設備や会社を買ったのに、環境が変わって伸びが鈍ると、会計上は損失として一度に表れます。今回もDM事業の見通しの弱さが数字で示された形です。
評価の根拠
⚡-4この発表は、株価にとって悪いニュースと受け止められる可能性があります。理由は、会社が「3Dプリンター関連の事業は、これから先に稼げるお金が前より少なくなりそうだ」と見て、資産の価値を大きく下げたからです。 例えば、将来もうかると思って高い値段で買ったお店が、競争相手が増えて売上が伸びにくくなったら、「そのお店は当初の想定ほどの価値はない」と判断します。今回の減損はこれに近く、特に“買った値段の上乗せ分”にあたる「」を全部減らす(全額減損)点は、見通しの下方見直しとして意識されやすいです。 この損失は、同じ金額の現金が今すぐ出ていくとは限りません。それでも株価は「将来の利益が減りそう」と感じると下がりやすいため、短期的にはマイナス方向に動きやすいと考えられます。 また、個別の固定資産の減損額が本文では3,716百万円、影響額表では3,176百万円と文書内で一致していません。投資家は、どの数字を前提に理解すべきか確認が必要になり得る点も、安心感を下げる材料になります。