有価証券届出書（内国投資信託受益証券）
AI要約
これは「中国の成長テーマに、値動きが2倍になるように投資する投資信託」のルールブック（約款）を示す開示です。会社がなぜ出すかというと、投資家に対して“何に、どんな方法で、どれくらいのリスクを取って運用するか”を事前に明確にする必要があるからです。 この商品は、直接株をたくさん買うのではなく、株の動きに連動する円建ての債券（連動債券）を使って、中国の「ニューエコノミー」関連企業の値動きを取りにいきます。わかりやすく言うと、株価が上がる局面では利益が大きくなりやすい一方、下がる局面では損も大きくなりやすい“2倍のブースト”がかかる設計です。 さらに、円と外貨の交換レートの変化（為替）による影響を小さくする対策（為替ヘッジ）は原則しないため、中国株の値動きに加えて円安・円高の影響も受けます。 信託期間は2026年3月までで、集まるお金の上限は2,000億円。運用コスト（信託報酬）は年1.105%で、長く持つほど効いてきます。短期の値動きが大きい商品なので、目的とリスク許容度の確認が重要になります。
専門用語の解説
- 連動債券
- ：株価指数や特定テーマ株の動きに合わせて価値が変わる円建ての債券。株を直接買う代わりに“株の値動きを受け取る仕組み”として使い、レバレッジ運用の土台になる。
- レバレッジ（2倍）
- ：元手（純資産）より大きい金額で投資して、値動きを増幅させる仕組み。例えば1%上がれば約2%上がりやすい一方、1%下がれば約2%下がりやすく、損益が大きくなる。
- 為替ヘッジなし
- ：円高・円安の影響を小さくする対策を基本的にしないこと。例えば中国株が同じでも円高になると円換算の価値が下がることがあり、株の値動きに加えて為替のブレも成績に乗る。
- 純資産総額
- ：投資信託が持つ資産の合計から、手数料などの負債を引いた“実質の財産”。このファンドは純資産の約2倍を投資する設計なので、純資産が増減すると投資規模も連動して変わる。
- 信託報酬（年1.105%）
- ：運用会社や受託銀行などに毎日かかる運用コスト。年1.105%は、100万円を1年持つと概算で約1.1万円分が差し引かれるイメージで、長期ほどリターンに影響しやすい。
AI影響評価
評価の根拠
この発表は、株価に対しては「中立（大きく動きにくい）」内容です。会社のもうけが増えた・減ったという話ではなく、投資信託のルールを決めた書類だからです。 ただし、一般に、投資信託が人気になってたくさん買われると、運用会社や販売会社は手数料を受け取れるため、関連企業の収益にプラスになる可能性があります。また、集まったお金でテーマに関わる株を買う動きが増えれば、その周辺の株に買いが入る可能性もあります。 一方で、この書類だけでは「どれくらい売れるのか」「どれくらい資金が集まるのか」といった数字が示されていません。数字がないと、株価が上がる・下がるを強く言い切れません。 そのため、今回は“材料としては小さい”と考え、方向はニュートラル、点数は0にしています。
出典: EDINET（金融庁）（改変あり）
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