EDINET有価証券報告書-第92期(2025/04/01-2026/03/31)-1↓ 下落確信度75%
2026/06/25 15:06

TBグループ、営業損失83百万円へ縮小も最終赤字1.95億円

開示要約

TBグループの第92期(2025年4月1日〜2026年3月31日)の連結業績は、売上高24億60百万円(前期比5.6%増)、営業損失83百万円(前期は1億96百万円の営業損失)、経常損失82百万円、親会社株主に帰属する当期純損失1億95百万円(前期は1億93百万円の純損失)となった。特別損失に1億8百万円と減損損失25百万円を計上している。 LED&ECO事業は売上高15億54百万円(前期比11.6%増)、セグメント利益62百万円(前期は3百万円)。大規模空港案件を含む受注拡大で法人向けLEDビジョン領域の売上は前期比200%を超えた。SA機器事業は売上高8億96百万円(同3.3%減)、セグメント損失1億45百万円だった。 総資産13億79百万円、純資産4億79百万円(前期は6億4百万円)、1株当たり純資産34円31銭。剰余金の配当は該当事項なし。2026年5月15日の取締役会決議で、運転資金として1億円を固定金利3%・期間1年・代表取締役会長兼社長の連帯保証付きで借り入れた。 定時株主総会にはを2千万株から5千万株へ引き上げる定款変更など3議案を付議。監査法人まほろばが上場会社等監査人名簿への登録を拒否され監査継続が不可能となり、後任候補は清流監査法人とされた。次期予想は売上高29億10百万円(当期比18.3%増)、営業利益30百万円。

影響評価スコア

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業績インパクトスコア +1

売上高は24億60百万円と前期比5.6%増え、営業損失は前期の1億96百万円から83百万円へ1億13百万円縮小した。牽引役はLED&ECO事業で、売上高15億54百万円(前期比11.6%増)、セグメント利益62百万円と前期の3百万円から大きく改善している。一方でSA機器事業は売上高8億96百万円(前期比3.3%減)、セグメント損失1億45百万円が残る。最終損益は投資有価証券評価損1億8百万円が響き1億95百万円の赤字と前期から小幅悪化し、営業段階の改善が最終利益まで届いていない。

株主還元・ガバナンススコア -2

剰余金の配当は該当事項なしとされ、無配が続く。純資産は前期の6億4百万円から4億79百万円へ減り、1株当たり純資産は44円20銭から34円31銭へ低下、連結の利益剰余金は11億96百万円の欠損に膨らんだ。第1号議案では発行可能株式総数を2千万株から5千万株へ引き上げる定款変更が付議されており、機動的な資金調達を掲げる一方、既存株主から見れば将来の希薄化余地が2.5倍に広がることを意味する。運転資金1億円の借入に代表取締役会長兼社長の個人連帯保証が付いた点も、調達余力の乏しさを映している。

戦略的価値スコア +1

ハードウェア販売主体のフロー型からストック型収益モデルへの転換を掲げ、屋外に加えて屋内サイネージ市場の開拓を進めている。当期は大規模空港案件を含む受注拡大で法人向けLEDビジョン領域の売上が前期比200%を超え、チェーン組織への水平展開余地を残した。SA機器事業でも大手企業の市場撤退を受け、会計機能に特化した低コストレジ「ガチャレジ」の開発に着手している。次期は売上高29億10百万円(当期比18.3%増)、営業利益30百万円と黒字転換を見込むが、達成には法人向け受注の継続が前提となる。

市場反応スコア -1

純資産は総資産13億79百万円に対し4億79百万円まで目減りし、第89期以降4期連続の最終赤字が続く。この状況下で発行可能株式総数を2千万株から5千万株へ引き上げる議案は、追加調達と希薄化の思惑を招きやすい。他方、営業損失が1億13百万円縮小し、次期に営業利益30百万円の黒字転換を見込む計画は業績底打ちの手掛かりとなる。株価は増収と赤字縮小をどこまで織り込むかと、資本政策への警戒との綱引きになりやすく、次期予想の進捗確認が反応の分かれ目となる。

ガバナンス・リスクスコア -3

会計監査人の監査法人まほろばが日本公認会計士協会から上場会社等監査人名簿への登録を拒否され、2025年7月4日付で拒否を受け入れたため監査業務の継続が不可能となり、清流監査法人への交代が付議された。後任は常勤社員5名・関与会社5社の小規模法人であり、監査体制の連続性は論点として残る。運転資金1億円の借入は無担保だが代表取締役会長兼社長の個人連帯保証が付き、監査報告でも強調事項に記載された。取締役1名が2025年8月1日付で辞任し、単体では子会社向け債権に多額の貸倒引当金が積み上がっている。

総合考察

総合スコアを最も押し下げたのはガバナンス・リスクである。会計監査人の交代が経営判断ではなく、監査法人まほろばの上場会社等監査人名簿への登録拒否という外部要因で強いられた点は、監査の連続性と後任受入れ体制に不確実性を残す。運転資金1億円の借入に社長個人の連帯保証を要した事実も、外部からの調達余力が限られていることを示唆する。 事業面の評価はこれと逆を向く。経常損失は第89期の2億43百万円から4期連続で縮小し、当期は82百万円まで圧縮された。LED&ECO事業のセグメント利益62百万円は前期3百万円からの跳ね上がりで、大規模空港案件のような大型受注が採算改善に直結する構造が確認できた。営業キャッシュ・フローも7百万円ながら黒字を確保している。 ただし最終損益は1億8百万円により1億95百万円の赤字にとどまり、純資産は4億79百万円まで縮小した。次期の営業利益30百万円という黒字転換予想は、空港案件の次期寄与とSA機器事業の損失圧縮を同時に達成できるかにかかる。投資家は、次期の四半期開示で法人向けLEDの受注が継続するか、セグメント損失1億45百万円のSA機器事業がどこまで縮むか、そしての拡大が実際の増資として実行されるかを確認したい。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
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