EDINET有価証券報告書-第20期(2024/10/01-2025/09/30)🌤️+1↑ 上昇確信度60%
2025/12/25 16:17

BOI第20期、売上9%減も営業益62%増の2,154百万円

開示要約

バンク・オブ・イノベーションが12月25日に開示した第20期(2024年10月~2025年9月)の事業報告。連結売上高は12,366百万円(前期比9.2%減)と主力『メメントモリ』のサービス3年目で減少する一方、大規模CM出稿を控え広告宣伝費を圧縮した結果、営業利益は2,154百万円(同62.0%増)、経常利益2,185百万円(同60.4%増)、純利益1,351百万円(同50.9%増)と大幅増益となった。1株当たり純利益は339円99銭、純資産は5,816百万円、自己資本比率は73.2%。一方、株式会社セガから2024年9月30日付で『メメントモリ』及び『幻獣契約クリプトラクト』に関する特許権侵害訴訟(損害賠償10億円及び差止請求)を提起されており係属中。連結子会社の㈱Koiniwa(恋庭)及び㈱バンク・オブ・インキュベーションは財政状態の回復見込みが立たず、関係会社貸倒引当金繰入額459百万円を追加計上した。第20回定時株主総会は12月26日にバーチャルオンリー形式で開催され、取締役3名と監査等委員である取締役3名の選任が決議事項となる。今後の焦点は『メメントモリ』売上の減衰スピードと新規タイトルの立ち上がりである。

影響評価スコア

🌤️+1i
業績インパクトスコア +2

売上高は12,366百万円(前期比9.2%減)と『メメントモリ』経年により減収となったものの、広告宣伝費を圧縮した結果、営業利益2,154百万円(同62.0%増)、純利益1,351百万円(同50.9%増)と利益面では大幅改善した。営業利益率は前期9.8%から17.4%へ拡大し、ユーザー課金収入12,339百万円が稼ぐ稼働力は依然高い。一方で売上トップラインの減衰は続いており、利益増は費用抑制によるところが大きい点に留意。

株主還元・ガバナンススコア 0

本開示において配当・自己株式取得方針の新規発表はなく、株主資本等変動計算書では単元未満株式の買取(149株、約1百万円)のみで、純利益1,351百万円は全額利益剰余金に内部留保された。第20回定時株主総会の決議事項は取締役及び監査等委員である取締役の選任のみで、剰余金処分等の還元議案は提示されていない。樋口智裕代表取締役社長の持株比率が43.85%と高い支配構造も変動なく、株主還元面では中立的な内容である。

戦略的価値スコア +1

主力『メメントモリ』に売上が集中する一本足構造を抱えており、対処すべき課題として『収益力の高いサービスの提供』『複数の新規アプリの企画・開発』を掲げる。従業員数は連結247名(前期比48名増)と開発体制を強化中で、新規タイトル投入への布石は進む。子会社㈱Koiniwaの恋庭や㈱バンク・オブ・インキュベーションの新規事業は財政状態の回復見込みがなく貸倒引当金を追加計上しており、ポートフォリオ拡張の成否は依然不透明である。

市場反応スコア +1

本開示は株主総会招集に伴う事業報告であり、9月期決算の数字自体は11月の決算短信で既出と推察されるが、子会社貸倒引当金459百万円や決算代行先84.9%集中といった詳細が改めて確認できる内容となっている。利益面の大幅改善は中期目線でポジティブに作用し得る一方、売上の連続減収と特許訴訟の継続係属は警戒材料で、市場の反応は強弱混在の可能性が高い。短期的な株価インパクトは限定的と見られる。

ガバナンス・リスクスコア -1

株式会社セガから損害賠償10億円及び『メメントモリ』差止を求める特許権侵害訴訟が継続している点が最大のリスク。当社は侵害事実を否認し、敗訴時にも設計変更でサービス継続可能との見解だが、不確実性は残る。加えて連結営業債権の84.9%が特定の決済代行事業者に集中する信用リスク、子会社2社への貸付金合計2,200百万円のうち1,414百万円に貸倒引当金を計上する関係会社投融資リスクも認識すべき要素である。

総合考察

総合スコアを最も押し上げたのは業績インパクトであり、売上9.2%減という減収の裏で営業利益が62.0%増、純利益が50.9%増となった点が評価される。EDINET DB上の過去6年推移を見ても、2022年9月期の営業損失1,008百万円から2023年に営業利益4,900百万円へ大化けし、当期は2,154百万円と高水準を維持。ROE26.3%、自己資本比率73.2%、純資産5,816百万円と財務体質も健全度を増した。一方で売上トップラインは2023年21,333百万円→2024年13,615百万円→2025年12,366百万円と2期連続二桁減で、利益増は費用抑制色が強い。さらにセガによる損害賠償10億円の特許訴訟、子会社Koiniwa等への貸倒引当金459百万円積み増し、決済代行先84.9%集中といったリスク要因が同居しており、ガバナンス・リスク軸は-1とした。今後の注視点は、訴訟の進捗、メメントモリの売上減衰スピード、開発体制強化中の247名体制から新規タイトルがいつ立ち上がるか、子会社の収益貢献の有無である。

出典: EDINET(金融庁)(改変あり)
当サイトでは、EDINETの情報をAI技術により要約・分析して提供しています。
本評価は投資助言ではなく、参考情報として提供されるものです。 AI評価は誤り得るものであり、投資判断の責任は利用者にあります。詳細はこちら